大学校及び設置科 北海道職業能力開発大学校 生産システム技術系共同開発
課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術 設計,CAD,ギアボックス,球駆動,オムニホイール?,保護回路,充放電回路,並列マイコン,超音波センサ
課題に取り組む推奨段階 応用課程2年
課題によって養成する知識、技能・技術

ヒューマンスキル,コンセプチュアルスキル,ユニバーサルデザインの評価方法, マンマシーンインターフェースの評価方法(体幹の加速度,心電)

製作の目的と概要

 本研究の目的は,高齢者に使いやすく,安全・安心に利用してもらえる歩行補助機能付きの誘導ロボットを開発することです.

★技能・技術習得目標:
ユニバーサルデザインを意識したものづくりを行います.新しい技術の導入にチャレンジします.利用者に対して,主観的かつ客観的に使いやすさ・安全・安心を評価します.

成果

 本開発課題の目的は,高齢者が安全・安心に使うことができる歩行補助機能を有する誘導ロボットを開発することでした.
歩行補助をしながら人を誘導するロボットは現存しないので,人とロボットの立ち位置・動き・関わり合い等を予備実験によって調査し,機構(球駆動とオムニホイール?のハイブリッド機構)及びそれを制御(24コアの並列マイコンXMOSを使用)するソフトウェアにて実現する誘導ロボットを製作しました.
誘導ロボットが安全・安心で「使いやすい」を評価するために客観的評価手法と主観的評価手法を用いました.客観的評価には,心電図から求めたLF/HFと体幹の3軸加速度の値を複合的に用いて評価しました.主観的評価には,ユニバーサルデザインのPPP評価手法を用いました.
その結果,課題は残しながらも高齢者2名と高齢者疑似体験教材を着用した学生4名が,安全・安心で使いやすいとする結果を示すことができました.
★アピールポイント:
共同開発企業と共に札幌モーターショー2016へ出展しました.
ライフサーポート学会フロンティア講演会にて成果発表を行っています.
ポリテックビジョンにて「ものづくり大賞」を受賞しました.
歩行補助機能を有する誘導ロボットの開発 ?人にやさしいロボットの制御?(H27)の画像1
図1 高齢者運用テスト
歩行補助機能を有する誘導ロボットの開発 ?人にやさしいロボットの制御?(H27)の画像2
図2 (左上図)操作部及び音声案内部 (右上図)パネル表 (左下図)前輪オムニホイール? (右下図)後輪球駆動
歩行補助機能を有する誘導ロボットの開発 ?人にやさしいロボットの制御?(H27)の画像3
図3 高齢者の上体を安定させる昇降装置