大学校及び設置科 四国職業能力開発大学校 生産システム技術系共同開発
課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術 電子通信機器設計製作実習、ビッグデータ解析、データーベース技術
課題に取り組む推奨段階 応用課程2年
課題によって養成する知識、技能・技術

計測データ解析、ビッグデータ解析、通信プロトコル技術

製作の目的と概要

 工作機械の精度を評価する方法は、静的精度を評価するレーザー測長法と動的精度を評価する円運動試験法が主に用いられています。しかし、いずれの方法も実際の運動経路の誤差評価の挙動に対して、十分な計測・評価が可能ではありません。そこで、実際の2次元平面における運動経路の誤差の挙動が評価できる装置の開発を行うことで、加工現場における工作機械の保守・保全に貢献することを目的としました。
本課題は、株式会社Y社技術員様から提案された課題となります。

★技能・技術習得目標:
 精密機械加工技術、計測・制御技術による、数十万点のビッグデータの解析、通信処理のためのプロトコル構築等を技能・技術目標とします。

成果

 NCフライス盤の動きをX-Yテーブルで捕捉し、精密計測がおこなえるように装置の設計・製作をおこないました。これにより、直角度、内回り、円運動について評価試験がおこなえる精度診断装置として、一定の成果が得られ、その後、株式会社Y社技術員様への報告をおこない、機械学会の四国支部で、応用課程学生による学会発表をおこなうこともできました。
★アピールポイント:
NCフライス盤の動きを、高精度に捉えられるよう、精密加工および精密な組み立て調整作業を実施するための装置開発ができました。また、自動計測システムにおいて、数十万点を超えるビッグデータに対する対策処理、高速な計測データの効果的な通信プロトコルの確立といった、精密計測可能な自動計測システムの構築について、一定の成果が得られました。
学生に対しては、仕様要件からのシステム構築、画面設計等について、課題解決をチームで対応するなど各種技術習得について一定の成果が得られたと考えられます。
NCフライス盤精度診断装置の開発(H27)の画像1
図1.システム構成図
NCフライス盤精度診断装置の開発(H27)の画像2
図2.開発した装置
NCフライス盤精度診断装置の開発(H27)の画像3
図3.直角度、矩形、円運動、一軸評価