大学校及び設置科 九州職業能力開発大学校 生産システム技術系共同開発
課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術 機械設計、機械加工、センサ回路設計、電子回路設計製作、実装技術、通信ネットワーク、マイコン技術、組み込みシステム設計
課題に取り組む推奨段階 応用課程2年
課題によって養成する知識、技能・技術

・システムの企画、設計、製作、組立調整及びマイコン制御、電子回路、通信技術等の応用力 ・課題発見分析能力、創造的開発能力、計画推進力等

製作の目的と概要

 気候変動等の影響を受けずに安定して食料を市場に供給するために、日本では現在、植物工場について各方面で研究されており、当校においても今後の研究開発の足がかりとすべく、ミニ植物工場の開発に取り組みました。
 今回取り組んだミニ植物工場では、植物の育成における最適環境を見つけ出すことができるように完全人工光で育成することを念頭とし、以下の機能を付けました。
? 調光機能及び管理機能
? 温度調整管理機能
? 湿度調整及び管理機能
? 溶液循環機能
? 監視・観測システム
★技能・技術習得目標:
ミニ植物工場の開発を通して「ものづくり」全工程を行うことで、複合した技能・技術及びその活用能力(応用力、創造的能力、問題解決能力、管理的能力等)を習得することを目的とします。具体的には、プロセス制御系の設計・製作、センサ回路設計・製作、無線ネットワーク、アプリケーション開発を活用した監視や制御を複合的に活用した製品製造技術、製品設計製造情報のドキュメント作成及び管理技術などの習得を目標にします。

成果

 成果物として以下のような特徴を持つミニ植物工場を設計・製作しました。
 ・溶液循環機能  ・調光機能  ・温度調整管理機能  ・湿度調整管理機能  ・遠隔監視機能
 ・環境設定機能(水菜・小松菜・手動設定で選択可能)
また、育成対象とした水菜および小松菜の育成実験データ等について整理しました。
★アピールポイント:
本開発課題は、生産機械システム技術科に対して生産電気システム技術科および生産電子情報システム技術科の学生の比率が多いため生産機械システム技術科を除く2科で取り組んだ課題になりますが、2科でも十分取組可能な内容となりました。
さらに、開発の中で工業的な知識のみでなく他の技術(今回は農業技術など)も必要であることが、学生自身にも体現でき、製品開発における視野が広がったと考えます。
ミニ植物工場の開発(H27)の画像1
図1 開発したミニ植物工場
ミニ植物工場の開発(H27)の画像2
図2 Webページ構成
ミニ植物工場の開発(H27)の画像3
図3 育成データ管理