大学校及び設置科 東北職業能力開発大学校 生産システム技術系共同開発
課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術 機械設計、機械加工、複合電子回路設計、電子基板・回路設計、ソフトウエア設計
課題に取り組む推奨段階 応用課程2年生
課題によって養成する知識、技能・技術

企画立案・進捗管理・問題発見解決能力、加工技術、電装技術、センサ技術、モータ制御、情報通信技術

製作の目的と概要

自動除雪システム(以下 本システム)は夜間に決められたエリアの無人除雪を行うシステムです。大雪警報の基準(宮城)は大雪警報時において1時間で約25mmです。本システムは20mmから除雪開始で余裕をもって除雪できる仕様にしました。制御対象エリアの自然環境は、年に数回は短い時間で多くの積雪があり、除雪作業、残雪による歩行者や車の往来が著しく困難になる場面があります。自動除雪システムの構成を図1に示します。自動除雪システムは図2に示す自動除雪機、バーチャルウォール®、積雪検知装置、車庫から構成されます。本システムは、積雪検知により、決められた範囲を自動除雪後、車庫に戻り自動充電するシステムです。
★技能・技術習得目標:
複合した技能・技術及びその活用能力(応用力、創造的能力、問題解決能力、管理的能力等)を習得することを目的とします。3次元CAD設計技術、機械加工技術、各種センサ技術、通信技術、制御技術、回路設計技術、ソフト及び各種アルゴリズム設計、製品設計製造情報の文書作成及び工程・作業管理技術等の習得を目標にします。

成果

自動除雪機システムの以下の動作を評価しました。今後は屋外で降雪時での実地動作の評価を行います。
・積雪検知20mm以上で倉庫から出庫  ・バーチャルウォール®除雪ルートを走行(除雪)  
・除雪完了信号で車庫に入庫(自動充電) ・最大除雪能力50mm(屋外で実際の除雪)
★アピールポイント:
積雪検知により除雪機が始動し、バーチャルウォールからのレーザーにより除雪エリアを外れないでルート走行します。除雪完了で除雪が車庫に戻ります。除雪完了後は、倉庫側の充電端子が移動することで除雪機の充電端子と接合し充電が開始されます。図3に車庫側の充電端子の構造を示します。
自動除雪機の設計・製作(H28)の画像1
図1 自動除雪システムの構成
自動除雪機の設計・製作(H28)の画像2
図2 自動除雪機の外観
自動除雪機の設計・製作(H28)の画像3
図3 充電端子の構造(車庫側)