大学校及び設置科 東海職業能力開発大学校 生産システム技術系共同開発
課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術 ◆機械技術 機械設計、機械加工、自動化機器 ◆電気・電子技術 コンピュータシステム技術、センサ応用技術、アクチュエータ技術 ◆情報技術 画像計測システム構築実習、インターフェース設計製作実習
課題に取り組む推奨段階 ◆機械技術 ◆電気・電子技術 シーケンス制御、プログラミング技術などを習得した段階 ◆情報技術
課題によって養成する知識、技能・技術

◆機械技術 自動機の開発を通して、設計、製作及び組立・調整等の総合的な実践力を身に付ける ◆電気・電子技術 電子回路設計技術、制御システム設計技術 ◆情報技術 画像計測、制御プログラム

製作の目的と概要

 本校が所在する岐阜県揖斐郡大野町は、富有柿の生産量が日本トップクラスを誇っています。秋の収穫時期には選果場で出荷する商品の柿の区分けに追われています。選果場での柿の区分作業は、ヘタのない表部分はカメラによるグレードの分別を行い、ヘタのある裏部分は目視による分別を行っています。目視分別は、作業者による良品の基準にばらつきがでると共に熟練者の養成と判定に時間を要する結果となっています。
 今回開発した柿等級選別機は、従来の選別プロセスを改善する目的で取り組み、柿のヘタの部分を重点的に検査し、5段階の等級に分ける機械を製作しました。

成果

 製作後、表裏検査とヘタが下にある場合の反転機構、ヘタ側の等級判別という3つの項目の検証実験を行ない、成功率が表裏検査部で99%、反転部で92%、判別部で90%という結果を得ました。製品化にはさらに成功率を上げることと、1個当たり5秒程度かかっている判定速度のUPが必要です。しかし、いままで目視に頼っていた裏側の検査に注目し、どのように検査判別するか柿農家や農協から聞き取り調査して開発したことは、学生にとってはじめての体験であり大きな成果となりました。
柿等級選別機の開発(H18)の画像1
柿等級選別機
柿等級選別機の開発(H18)の画像2
柿5段階の等級