大学校及び設置科 九州職業能力開発大学校 附属川内職業能力開発短期大学校 電気エネルギー制御科
課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術 電子回路工学Ⅰ、電気機器学Ⅰ、インタフェース技術、制御プログラミング、機械工作実習、CAD実習
課題に取り組む推奨段階 専門課程2年
課題によって養成する知識、技能・技術

パワーエレクトロニクス回路(DCモータの可変速制御、熱設計など)

製作の目的と概要

電気・エネルギー・制御の各技術と簡単な機械加工の技術をすべて総合した課題として、「電気自動車」は人気があります。また、完成後はオープンキャンパスの目玉として、高校生にも人気があります。今回は学生のアイデアを採用し、テレビアニメにも登場するマウンテンボード(スケートボード)の製作に取り組みました。学んで欲しい一番のポイントとしては、PWM波形によるDCモータの可変速制御とマイコン制御であり、設計・製作の過程においては、さらなる知識・技能の向上や拡大も期待してこの課題に取り組みました。

★技能・技術習得目標:
電気回路部の設計・製作を通して、マイコン制御やDCモータの正逆・可変速制御が習得できます。また、IGBTの駆動回路や放熱設計などのパワーエレクトロニクス技術や、車体部の設計・加工・組立を通してCADや機械加工技術なども習得できます。

成果

電動マウンテンボードとしての基本事項である、前進/後退、左右旋回運動、登板能力、可変速などの基本事項は実現できました。企画時に設定した「体重75kgの人間が乗って、最高速度18km/h」については、入手したリチウムイオンバッテリーの最大電流不足なども影響して実現できず、最高で12km/h程度でした。

★アピールポイント:
マウンテンボードやスケートボードは、人が乗った板を地面に対して傾けることによってハンドルが切れるようになっています。したがって、板が傾いても車体が人間等の重量に耐え、かつ4輪のタイヤが接地している必要があります。また、300Wのモータを使用することによって、IGBTの放熱対策なども必要となり、車体構造やパワーエレクトロニクスの勉強にもなりました。
電動マウンテンボードの設計・製作(H28)の画像1
左側:完成時の全体図
電動マウンテンボードの設計・製作(H28)の画像2
右側:左旋回している時(一部の部品は外しています)