大学校及び設置科 中国職業能力開発大学校 生産技術科
課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術 未入力
課題に取り組む推奨段階 専門課程
課題によって養成する知識、技能・技術

射出成形金型の設計・製作では、成形品の設計、金型設計、NCデータ作成、機械加工、組立・調整、射出成形、評価・報告までの「ものづくり」に係る一連の工程を、実習を通して習得することで実務に適応する技能・技術を身に付けます。

製作の目的と概要

岡山県内のある地方公共団体の地域活性化事業「ハート形いちごプロジェクト」との共同研究になります。ハート形の装着型を射出成形し、それをいちごに被せることでハートの形をしたいちごを栽培し、付加価値を高め市場に送り出すことを目的としています。平成28年度の取り組みで、ハート形いちごの栽培への道筋ができましたが、商品化に向け、いちご生産者から装着型に対する改良要望を受けました。また、製作した金型の改良点も見受けられることから、いちごに装着する型および射出成形金型の改良を目標として取り組みました。

成果

いちごの育成段階に合わせ様々な大きさの装着型が欲しいという生産者からの要望を受け、金型の構造から見直し、改良を実施しました。いちごの生育段階に合わせて入れ子を交換し、様々なサイズの装着型の射出成形ができるよう金型部品を設計し直し、金型の再製作に取り組みました。
生活に身近な「食」のテーマを取り上げたことで、ポリテックビジョンには多くの来場者が訪れました。学生は来場者と言葉を交わすことで、生産技術科で学ぶ要素がものづくりの分野で社会の役に立っていくことを実感し、達成感や成功体験を積むことができました。
ハート形いちご栽培に係る装着型の改良(H29)の画像1
図1 射出成形金型外観図(3プレート金型)
ハート形いちご栽培に係る装着型の改良(H29)の画像2
図2 装着型
ハート形いちご栽培に係る装着型の改良(H29)の画像3
図3 ハート形いちご