大学校及び設置科 中国職業能力開発大学校 電子情報技術科
課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術 未入力
課題に取り組む推奨段階 専門課程
課題によって養成する知識、技能・技術

害獣捕獲支援システムの開発を通して、企画、設計、製作及び組立・調整技術、プレゼンテーション力などの総合的な実践力を身に付けます。また、スケジュール管理や報告などを意識させることで、社会人になってからのキャリア形成に必要となる素地を育てることも目標に含んでいます。

製作の目的と概要

岡山市内の合資会社から、「中山間地域において農作物を荒らすイノシシや鹿の捕獲をおこなっているが、従来の『くくり罠』を仕掛ける手法が猟師の減少や高齢化に伴って体力的な負担となっている。電子技術や情報技術を利用した効率の良い捕獲ができないか」と相談を受けました。
岡山県も動物による農作物の被害を抑えることを重要視していることから、イノシシや鹿を効率良く捕獲することで、農作物への被害を低減させるとともに動物の個体数管理の一助とすることを目的として、害獣捕獲支援システムの開発を始めました。

成果

複数個しかけた「くくり罠」のうち、どれか1つでもかかれば猟師に捕獲を知らせるシステムです。罠と捕獲感知機器はワイヤでつながっていますが、捕獲された動物が暴れて捕獲感知機器を壊す可能性があるため、強い力がかかればワイヤが外れる仕組みです。罠自体はもう1本のワイヤで丈夫な木などにくくりつけているので、動物は容易に逃げることはできません。ワイヤが外れたか否かは捕獲感知機器に搭載している光センサが感知し、マイコンで処理させた後、Bluetooth®を用いて捕獲を通知するタブレット端末に信号を無線伝送させます。
害獣捕獲支援システムの開発(H29)の画像1
図1 システムの概要図
害獣捕獲支援システムの開発(H29)の画像2
図2 システムの外観