大学校及び設置科 中国職業能力開発大学校 附属島根職業能力開発短期大学校 生産技術科
課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術 未入力
課題に取り組む推奨段階 専門課程
課題によって養成する知識、技能・技術

金型の製作にあたってCAD/CAMシステムを用いてNCプログラムの作成を行いました。CAM作業を行う上で、マシニングセンタによる加工の段取りを理解し、工具の選定、加工条件の決定等の加工技術を習得しました。 グループでの製作であることから、リーダーを決め、役割を分担して作業を進めることで、他メンバーと協力して製作することを意識して作業を進めました。他メンバーの進行具合等について連絡を密に行うことでコミュニケーション能力を習得しました。

製作の目的と概要

現在使用している射出成形の金型は経年による劣化、また設計上の問題により様々な成形不良が発生するようになっています。
成形不良が発生している原因を追究し、改良した金型を製作することで、プラスチック成形品や射出成形用金型を設計するうえで、必要な知識や重点ポイントのまとめを行いました。

成果

現在使用している金型では成形品にバリ、ジェッティングの成形不良が発生していたため、主にこの2点に関して対策を考えて金型の改良を行いました。
バリについては、成形時の金型の摩耗の影響が大きいため、金型に使用した材料をアルミから鋼材に変更することにしました。材料変更に伴い使用する工具および切削条件を調べながら加工を行いました
ジェッティングについては、流動解析ソフトにより樹脂の充填パターンを確認しながら樹脂の流れ込む位置を変更することにより対策を行いました。
また成形作業を安定化させるため、金型の熱を逃がすための温調回路にも配慮しました。
今回の総合制作で改良した金型を使用して成形し、ものづくり体験などのイベントで活用しました。
射出成形金型製作(H29)の画像1
図1 成形不良(バリ)
射出成形金型製作(H29)の画像2
図2 金型の摩耗
射出成形金型製作(H29)の画像3
図3 製作した金型