大学校及び設置科 東北職業能力開発大学校 建築施工システム技術科
課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術 未入力
課題に取り組む推奨段階 応用課程
課題によって養成する知識、技能・技術

未入力

製作の目的と概要

 宮城県の沿岸地域では、海風等により日常的に塩害を受けることが想定されるため、鉄筋コンクリート構造建築物に塩害劣化防止剤を塗布していることがあります。しかし、この塩害劣化防止剤は、コンクリート内部への塩分浸透を抑制することは可能ですが、そのことが強度性能に影響を及ぼす可能性があるのではないかと考えました。そこで本テーマでは、塩害劣化防止剤が鉄筋コンクリート構造の柱材の強度性能に及ぼす影響について、試験体を作製し、せん断試験を行いました。

成果

 本テーマでは、試験体となる鉄筋コンクリート構造の柱材を学生が主体となり作製しました。試験体の作製に当たり、型枠の構造計算から作製、柱材の配筋、コンクリートの打設計画などを行いました。その成果として、標準課題実習である鉄筋コンクリート構造施工・施工管理課題実習で習得した知識や技術を応用する力を習得したと考えます。また、実験を通して鉄筋コンクリート構造の柱材にせん断力が作用した際の挙動等を確認することができました。その成果として、せん断力により鉄筋コンクリート構造の柱材に生じるひび割れを確認することができ、建築物の維持管理に役立つと考えます。
塩害劣化防止剤が鉄筋コンクリート構造強度性能に及ぼす影響─柱のせん断応力による挙動と応力性状について─(R2)の画像1
図1 作製した試験体
塩害劣化防止剤が鉄筋コンクリート構造強度性能に及ぼす影響─柱のせん断応力による挙動と応力性状について─(R2)の画像2
図2 ひび割れ発生状況
塩害劣化防止剤が鉄筋コンクリート構造強度性能に及ぼす影響─柱のせん断応力による挙動と応力性状について─(R2)の画像3
図3 荷重部材角曲線