大学校及び設置科 北陸職業能力開発大学校 附属石川職業能力開発短期大学校 生産技術科
課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術 未入力
課題に取り組む推奨段階 専門課程
課題によって養成する知識、技能・技術

未入力

製作の目的と概要

 (背景) 近年、新興国の発展や先進国の環境方針に伴い、環境汚染対策や省エネルギー化が、世界的な課題となっています。その対応の一環として、電気自動車や水素自動車が開発されていますが、移行まで時間がかかり、未だガソリン車が主流です。また 国内製造業は、製造拠点が海外に移転され、厳しい立場になってきています。
 (目的)そのような中、国内技術者に「ものづくり力」を基本とした「企画・設計力」「QCDを実現する問題解決力」「リーダシップ力」など、多くのテクニカルスキルやヒューマンスキルが求められてきています。これらのスキル向上を目的として、環境に優しい低燃費自動車の製作がよい課題と判断し、取り組みました。
 (概要) 低燃費車の製作を課題とし、燃費競技大会で上位入賞を目指すことで、目標を明確にし、戦略を立案し、エンジンや車体の設計・製作に取り組みました。学生の技術・技能の向上はもちろん、環境にかかわる技術も習得し、チーム活動を通してヒューマンスキルの向上も図り、就職後も即戦力となる人材育成にもつながりました。

成果

(特徴)強豪校との技術連携により、学生のモチベーションを向上させ、高い目標にむけチャレンジできた総合制作です。
 製作にあたり、企業の協力、指導をうけました。指導を受けることにより、プロのものづくりに取り組む姿勢を目の当たりにし、仕事の厳しさを体験でき、学生の成長に大きくつながりました。
 特に大会出場し完走できたこと、大会後も改善を繰り返し来年度全国優勝の可能性を見い出せたこと、他校/企業と連携することでプロの技術/厳しさを体験したこと、高い目標に挑戦することでチームワークが醸成され、メンバーの知恵と技術を集結し、熱くものづくりに挑戦できたことが大きな特徴です。さらに品質・納期・コストの重要性、5S徹底による安全確保などを学ぶことができ、学生は即戦力として活躍できる人材まで成長できました。
(成果1)大会まで短期間でしたが、車を完成させ大会出場。結果は燃費279km/Lで66台中33位を獲得。
(成果2)大会終了後に、エンジン熱効率向上/駆動効率向上/空気抵抗低減など多くの改善を実施しました。さらに後輩へのノウハウ伝承を行い、来年度へつながる成果をあげることができました。
低燃費自動車の製作(R2)の画像1
図1 三次元CAD解析データ
低燃費自動車の製作(R2)の画像2
図2 自作40ccエンジン
低燃費自動車の製作(R2)の画像3
図3 完成車両(大会出場時)