大学校及び設置科 近畿職業能力開発大学校 附属滋賀職業能力開発短期大学校 電子情報技術科
課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術 未入力
課題に取り組む推奨段階 専門課程
課題によって養成する知識、技能・技術

未入力

製作の目的と概要

 近年、駅・小売店における広告や屋内外の展示会など、様々な場面でデジタルサイネージ(電子公告)が導入されています。一般的なデジタルサイネージは、大型平面ディスプレイやプロジェクタによって動画表示などを行いますが、大掛かりなシステムが必要になります。そこで、本テーマでは、低コストで持ち運びができる小型ディスプレイを複数組み合わせることで、サイズや形状を変えられるデジタルサイネージシステムを開発することを目的としました。このシステムによって、展示会などで容易に効果的な展示ができることを目標としました。

成果

 本システムは、7インチの小型ディスプレイ(本体)をブロック状に製作し、縦横に平面上に組み合わせて(平面接合)、3×3どの大きさで1つの画面としての動画再生や個別に違う動画や静止画を表示することや、キューブ状に組み合わせて(立体接合)立体映像のように4方向へ映像を表示するといった、さまざまな表示を行います。また、機器同士の組み合わせは赤外線通信により、自動で接合方法を認識します。表示する内容は、動画、静止画、3Dモデル画像です。
 本テーマは、平成30年度から取組みを開始し、2年目となる令和元年度は本体を10台作成し、縦横3×3や2×4に平面接合し、赤外線通信によって自動で検知し、接合したサイズまで拡大したサイズで動画の再生や静止画を表示することができました。また、接合した個々のディスプレイに異なる動画の再生、静止画の表示をすることができました。さらに、動画の音声再生用のスピーカ機を製作しました。
 本テーマは、「みんなのラズパイコンテスト2020」(主催:ラズパイマガジン、日経Linux、日経ソフトウエア)でグランプリを受賞しました。
小型マルチディスプレイシステムの開発(R2)の画像1
図1 システム全体像(平面接合)
小型マルチディスプレイシステムの開発(R2)の画像2
図2 立体接合
小型マルチディスプレイシステムの開発(R2)の画像3
図3 製作した回路基板