大学校及び設置科 沖縄職業能力開発大学校 情報技術科
課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術 オブジェクト指向システム開発手法、UML(Unified Modeling Language)
課題に取り組む推奨段階 オブジェクト指向システム開発手法やサーバサイドJavaプログラミングの基礎技術を習得後
課題によって養成する知識、技能・技術

オブジェクト指向システム開発手法、UML(Unified Modeling Language)、サーバサイドJavaプログラミング、ユーザコミュニケーションなどの実践的なシステム開発の技術・技法の習得

製作の目的と概要

 本総合制作実習では、地域貢献の一環として、沖縄県宜野座村立博物館の収蔵品管理システムを開発しました。この開発を通して、現場のシステムエンジニア(SE)が日々行っている作業(要求定義・設計・実装・テスト)を総合制作実習の中で体験し、システム開発の実践的な技術・技法を修得します。また、実際にこのシステムを利用する博物館スタッフの方々とのコミュニケーションを重視し、レビューや議事録作成、プロジェクト内での進捗状況、報告・連絡・相談を徹底して行い、ユーザであるスタッフの方々が満足するシステムを目指して開発を進めました。

■収蔵品管理システムに対してのスタッフからの要望事項
? 収蔵品データをデータベースに登録し、検索をスピーディーに行えるようにしてほしい。
? 収蔵品データをいろいろな項目から検索できるようにしてほしい。
? スタッフが、収蔵品の登録・変更・削除・検索の操作を容易にできるようにしてほしい。

成果

■博物館収蔵品管理システムの機能概要について
 スタッフの要望事項に基づいて、以下の4つの機能を開発しました。以下に概要を紹介します。
(1)収蔵品データの登録
  収蔵品データ「寄贈資料整理カード」をデータベースに登録する機能です。スタッフが入力・確認しやすいように普段使い慣れている「寄贈資料整理カード」の記入順に入力ボックスを配置しました。
(2)収蔵品データの変更
  登録した収蔵品のデータを修正するときに使用する機能です。
(3)収蔵品データの削除
  登録した収蔵品データをデータベースから削除するときに使用する機能です。
(4)収蔵品データの検索
  検索機能では、スタッフの要望を元に、収蔵品の受入番号、資料名、方言名、寄贈者名、分類、採取地、保管場所から収蔵品を検索できるようにし、検索結果の画面などは、「寄贈資料整理カード」の様式に可能な限り近づけ、操作しやすく工夫しました。

 博物館スタッフの方々に試作版を操作していただきました。スタッフの皆さんから、今まで紙ベースで収蔵品を管理していたが、このシステムを利用することによってとても管理・検索が容易になったと高い評価をいただきました。