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課題の要約
ホットランナ金型の設計・製作(H19)
大学校及び設置科
職業能力開発総合大学校 小平キャンパス 生産技術科
課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術
機械製図、機械加工、放電加工、CAD/CAM、精密測定、プラスチック成形、射出成形金型基本構造、安全衛生
課題に取り組む推奨段階
機械加工実習、精密加工実習、CAD/CAM実習、金型工学の終了後
課題によって養成する知識、技能・技術
課題を通して、主に金型構造の理解と基準を意識した設計・加工技術、精密測定技術の実践力を身に付ける。
課題情報シートをダウンロードする
製作の目的と概要
日本では最近特に、プラスチック製品等の焼却時の有害ガス発生や産業廃棄物処理での運営管理等がごく身近な問題としてクローズアップされて来ており、このような環境下で、樹脂成形分野の環境保全の観点からも、樹脂製品のリサイクルと同時に成形時の廃棄物を減らすため、金型にホットランナシステムを導入する企業が増えることが望まれています。
プラスチック射出成形において、一般的なコールドランナ金型よりも付加価値の高いホットランナ方式の金型は製作及び成形においては難易度が高く、金型製造・成形企業にもまだ十分に浸透しておらず、広く普及を図るためにはホットランナ金型の基本的な構造、設計知識、製造技術についてわかりやすい教材は欠かせません。このため、ホットランナ金型設計のノウハウ及び、製作技術、成形技術について研究し、見える教材として設計・製作を行うこととしました。
成果
今回設計・製作した金型の外観を図1、金型構造図を図2に示します。本金型は金型の大きさとコストを抑えるため、マニホールドやエアーシリンダを自作しました。
本課題に取り組むことにより、ホットランナ金型の基本的な金型構造や必要なパーツ(ホットランナバルブ、ヒーターなど)の選定、金型へのパーツの組込みにおけるノウハウや断熱の手法などの設計技術および、キャビティー・コアや型板と冷却水管などを含めた金型加工技術、各部品の組立技術について修得し、薄肉箱製品の金型が完成しました。
今後、金型構造、金型パーツ、金型組立、成形など金型教育の教材として活用も図っていきます。
図1 ホットランナ金型
図2 ホットランナ金型構造
図3 成形品モデルと金型冷却回路
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