大学校及び設置科 四国職業能力開発大学校 生産システム技術系共同開発
課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術 各科において専門課程から応用課程1 年次まで習得した全ての知識・技能・技術
課題に取り組む推奨段階 各科標準課題実習終了後
課題によって養成する知識、技能・技術

ワーキンググループ方式にて、企業における「ものづくり」の現場の流れを体験することで、自身の専門科のみならず他科との連携を図ることにより、問題解決能力・協調性・コミュニケーション能力・スケジュール管理・予算管理・コスト意識・創造性・開発力を養う。

製作の目的と概要

 本システムは、受発注業務及び製造現場での資材所要量計算に付随する多品種少量の出荷に伴うピッキング作業の時間短縮、労力軽減、正確性における問題を解決するための自動化システムです。平成17年から開発・製作を実施しており、最終年度の3年目ではゲームショップにおける商品在庫管理システムをテーマにしました。

成果

 システム構成を図1、外観を図2に示します。顧客からの注文を事務所の管理PCに保存し、出荷処理を行います。倉庫の操作PCに送信された出荷データや任意の出庫データを基に、搬送部が自動的にコンテナを搬出します。コンテナはコンベア経由で作業員の前に搬送され、作業員はピッキング作業を行います。その間、搬送部は次のコンテナを搬出します。ピッキング作業後はコンテナを返却ポジションまで移動させ、搬送部が自動的に棚へ搬入を行います。入荷時には、設定した優先度の空いている棚に搬入します。
 基本仕様を表1に示します。
 1年目は製作部品点数が多く、製作すること、動かすことで終わってしまったため、2年目は完成度を高めるために機構部や制御部を見直し、部分的な改良を加え、動作の信頼性を上げました。
 3年目では更に使い勝手が良いものとなるようアプリケーション部を制作し直しました。結果として商品を探して持ってくる最長処理時間を目標の1分以下に抑えることが出来ました。また、パッケージなどに記載されている商品情報など様々なキーワードで検索できるようにしました。
立体自動倉庫による「商品在庫管理システム」の開発(H19)の画像1
図1 システム構成
立体自動倉庫による「商品在庫管理システム」の開発(H19)の画像2
図2 システム外観
立体自動倉庫による「商品在庫管理システム」の開発(H19)の画像3
表1 基本仕様