大学校及び設置科 職業能力開発総合大学校 小平キャンパス 産業デザイン科
課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術 市場調査・分析、アイデア展開、設計・製図、モデリング技術、プレゼンテーション技術
課題に取り組む推奨段階 製品計画、製品デザイン実習、モデル制作実習、プレゼンテーション等の実習終了後
課題によって養成する知識、技能・技術

課題を通して、主に製品デザイン及びプレゼンテーション技術の実践力を身に付ける。

製作の目的と概要

 産業デザイン科では、企業からの依頼により、総合制作実習において、「空気清浄機の新商品デザイン開発」に取り組みました。産学共同研究としてのテーマ「新商品デザイン開発」を、実習課題に取り入れることにより、本学の企業への寄与と、産業デザイン科の学生にあっては、生産現場と直結したデザインワークを体験させ、時代の流れと共に移り変わる社会ニーズや企業側に立った視点を踏まえたデザイン開発のあり方やプロセスを習得させることが可能であり意義が大きいと考えます。
 依頼のあった企業は、環境関連機器、レジャー産業機器、業務用メカトロ機器等を開発製造している企業ですが、その代表的な製品の一つに空気清浄機があります。この企業の空気清浄機は、一般家庭用ではなく業務用で、主に次の2タイプです。
?.パチンコパーラー用空気清浄機
?.医療福祉施設用空気清浄機
この2タイプの空気清浄機の新商品デザイン開発に取り組みました。

成果

? 最終デザインとして、パチンコパーラー用空気清浄機のデザインが14名分、医療・福祉施設用空気清浄機のデザインが11名分企業側に提案できました。実現性の高いもの、若者らしい独創性豊かなもの、女性向けのもの、高級志向のもの等、バリエーションが広く提案でき、企業側の今後の新商品開発に寄与すれば幸いであると考えます(図1、2)。
? 学生にとって、商品開発や自分のアイデア等について企業の方々から直接講評や助言を頂くとことは、非常に有意義で勉強になる点が多々あったと感じます。特に、外観の見栄えや使い勝手等ばかりでなく、実際の生産を配慮しての設計やコストパフォーマンスも踏まえてデザインしなければならない点等の指摘は、デザインワーク上非常に貴重な体験になったと思います。
企業と連携した新商品開発「空気清浄機の新商品デザイン開発」(H19)の画像1
図1 パチンコパーラー用空気清浄機作品例
企業と連携した新商品開発「空気清浄機の新商品デザイン開発」(H19)の画像2
図2 医療福祉施設用空気清浄機作品例