大学校及び設置科 東北職業能力開発大学校 附属秋田職業能力開発短期大学校 電子技術科
課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術 ディジタル電子回路、電子回路、電子工学、パワーエレクトロニクス
課題に取り組む推奨段階 電子回路?、電子回路?、電子回路実験?、電子回路実験?終了後
課題によって養成する知識、技能・技術

電子デバイスおよびパワーエレクトロニクスの実践力

製作の目的と概要

 地球温暖化が叫ばれている近年、自然エネルギーや環境に優しいエネルギーの開発が盛んに行われています。ここでは太陽電池のエネルギーを効率よく回収するためのMPPT(Maximum Power Point Tracer)用DC/DCコンバータを設計製作し、その特性を測定することで今後の問題点を抽出することを目的にしています。
 ただし、ターゲットの太陽電池が確定していないため、入力電圧は17〜75Vと広範囲の仕様としています。このため、スイッチング素子の配置に工夫をして、太陽電池のGNDと出力の蓄電池のGNDが共通でない構造としました。このことでスイッチング素子を容易にドライブできます。

成果

 図1はMPPT用降圧型コンバータの構成を示します。コンバータの動作電源は太陽電池から得ています。その電源から、スイッチング素子であるMOSFETをドライブするためのパルスをつくり出す回路と、MOSFETはGNDを共通にして動作することができます。
 図中、共通のGNDはCOMMONで示しています。ただし、負荷の蓄電池のGNDとは異なります。図2は設計製作したコンバータ、図3はコンバータの効率を示します。
 なお、負荷には14V定電圧負荷を用いました。
MPPT用降圧型コンバータの製作(H19)の画像1
図1 設計製作したMPPT用降圧コンバータの構成
MPPT用降圧型コンバータの製作(H19)の画像2
図2 設計製作した降圧型コンバータ
MPPT用降圧型コンバータの製作(H19)の画像3
図3 降圧型コンバータの効率(負荷は14V定電圧負荷)