大学校及び設置科 近畿職業能力開発大学校 生産システム技術系共同開発
課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術 安全衛生、CAD/CAM設計、機械加工、電子回路設計、製図、PLC制御、測定、プログラム技術
課題に取り組む推奨段階 総合的な知識と、他科の学生とのコミュニケーション能力が必要なため、生産システム技術系1年生(3回生)までの技術を習得した段階
課題によって養成する知識、技能・技術

機械系では、機械設計・加工技術等、電子系では、電子回路設計製作・基板加工・シーケンスプログラム等、情報系では、Webプログラム・DB構築技術等

製作の目的と概要

 本課題(制作)の目的は、CD/DVD(以下、商品という)を取り扱うWebレンタルショップにて、手作業で行っている倉庫内での“商品の取り出し、格納作業(または、収納作業)”を機械化することにより、作業効率の向上(人件費の削減)・省スペース化を可能にした自動倉庫のプロトタイプ・モデルを開発、製作しました。
 本自動倉庫の概要は、顧客よりホームページ上から商品のレンタル予約を入れることにより、その予約状況と顧客情報を元に、「商品格納棚」から「発送専用棚」へ顧客ごとに集約された商品を移動し、“レンタル商品の取り出し作業”の手助けを行います。また、返却された商品を「商品格納棚」に戻す、“レンタル商品の格納作業”も、この倉庫ロボットが自動で行います。

成果

 今回開発した自動倉庫モデルを図1、基本仕様を表1に示します。
 この自動倉庫モデルは、縦に並べた商品の取り出し・格納を正確に行えることです。これは「チャック」と呼ぶ商品を取り出すハンドと、光電センサを利用した正確な位置決め制御により実現しました。
 また、棚から取り出した商品を一時退避の「ストッカー」に入れ、専用棚に入れ直す際に、商品を並び替えながら、取出し/格納作業を行います。(図2)
 これにより、一番手間が掛かる手作業を機械化することにより作業効率の向上が計れます。
Webレンタルショップの自動倉庫システムの開発(H19)の画像1
図1 自動倉庫モデル外観
Webレンタルショップの自動倉庫システムの開発(H19)の画像2
表1 基本仕様
Webレンタルショップの自動倉庫システムの開発(H19)の画像3
図2 自動倉庫モデルの可動部