PLCを利用した水平立体回転型LED残像表示器の製作(H19)
大学校及び設置科 |
北陸職業能力開発大学校 電子技術科 |
課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術 |
電子回路技術、PLC制御 |
課題に取り組む推奨段階 |
電子回路技術、PLC制御の基礎を習得した段階 |
課題によって養成する知識、技能・技術 |
PLC制御の実践力 |
製作の目的と概要
一般に、店舗等に設置されている電光掲示板は、固定されたLED等のドットマトリックスによって、文字や図形を表示させています。一方、本課題では、縦1列に配置された少数のLEDを回転させることによって発生する残像効果を利用した表示器の製作を行いました。
本課題は、H17年度から製作しており、前年度までは、あらかじめ準備された表示パターンのみの表示でした。本器においては、Microsoft Excel®のアドインソフトである「代官山®」を採用することによって、誰でも簡単にデザインを描いて、残像表示させることができるようになりました。
成果
前年度からの改善点は、回転部の位置検出方法とデザイン画の入力方法です。
これまで回転表示部の位置検出用には、市販のロータリエンコーダを採用していましたが、本機では、溝を入れた円板とフォトマイクロセンサを組み合わせました。この改善によって、表示範囲120度(機械角)に対する円板の溝の数と間隔、つまり分解能を自由に決めることができます。またロータリエンコーダに比べて取り付けスペースが小さく、しかも安価で仕上げることができました。
もう1つの改善点であるデザイン画入力については、回転表示部の表示範囲を平面的に捉えると、縦16ビット、横31ビットのドットマトリックスとして考えることができます。
外部PC上で、「代官山」によってプログラムされた16行×31列のドットマトリックスを、表計算ソフトのワークシート上のセルとして作成しておきます。LEDを点灯させたい箇所のセルに“1”を入力し、デザイン画を作成しますと、PLCにデータが転送され、リアルタイムでそのデザイン画が残像表示されます。
図1 残像表示器の外観
図2 装置全体の構成