大学校及び設置科 沖縄職業能力開発大学校 住居環境科
課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術 建築史、コンピューター基礎実習、造形実習、CG製作実習、企業実習
課題に取り組む推奨段階 企業実習終了後、「住居環境ゼミナール」において沖縄の民家及び集落景観の特徴を学び、設計事務所や漢那区住民とのワークショップを通して、情報を整理してから具体的模型製作を行います。
課題によって養成する知識、技能・技術

課題を通して、地元の文化、歴史について知り、街づくりの考え方や模型作りの知識、技能を試行錯誤しながら身に付けます。

製作の目的と概要

本課題では、宜野座村漢那の戦前集落模型の製作を行いました。この研究を行った動機は、設計事務所チームドリームから、漢那の戦前集落模型を作る話があるということを聞いたのがきっかけでした。しかし、ただ模型を作るのでは意味がありません。漢那には漁港などの公共事業や基地問題、人口の高齢化や過疎化など沖縄県全体が抱える問題が凝縮されています。
そこで、現在と戦前の比較や今後のまちづくりなどについて、漢那を舞台にし、様々な考察を行うことができるのではないかという思いから、研究テーマにしました。

成果

今回、戦前集落模型の他に、2つ時代の地形模型を製作し、この地形模型を見比べることで約20年間の間に土地開発などで大きく地形が変化していることがわかりました。また、漢那の変化や問題点を住民に知ってもらい、自分達のまちについて考えてもらうきっかけとなりました。戦前集落模型では、戦前の集落の聞き取り調査を行い、家の大きさや、屋根の形、主屋の向き、敷地囲いなど、模型製作に必要な情報を集めていきました。戦前集落模型の製作では、多くの材料を試して、試行錯誤しながら製作を行いました。今回この研究を行ったことで、単に模型製作ということだけでなく、漢那の方々に自分達のまちの問題や変化を知ってもらい、考えてもらうことができました。
宜野座村字漢那の戦前集落模型製作(H20)の画像1
写真1 完成した戦前集落模型
宜野座村字漢那の戦前集落模型製作(H20)の画像2
写真2 戦前集落模型
宜野座村字漢那の戦前集落模型製作(H20)の画像3
写真3 漢那での発表会