大学校及び設置科 東北職業能力開発大学校 附属秋田職業能力開発短期大学校 情報技術科
課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術 標準科目:ソフトウェア生産工学、システム分析・設計実習、ソフトウェア制作実習、データ構造・アルゴリズム/実習、計算機工学、計算機命令実習 標準外科目:オブジェクト指向プログラミング/実習
課題に取り組む推奨段階 システム分析・設計実習 終了後
課題によって養成する知識、技能・技術

課題を通して、オブジェクト指向に関するソフトウェア開発技術、チーム開発のノウハウ、一連の開発工程(分析工程・設計工程・実装工程・テスト工程)の実践力を身に付けます。

製作の目的と概要

近年組込みソフトウェア技術者の不足が問題となり、組込みに関する教育がクローズアップされています。組込みソフトウェアの人材育成を目的としているETソフトウェアデザインロボットコンテスト(ETロボコン)への出場を念頭に置き、走行競技システムの分析・設計のモデルを制作します。制作には、オブジェクト指向開発で標準化されたモデリング言語のUMLを使用します。
開発の目的は、ソフトウェア開発技術の向上と、チーム開発ノウハウの取得についての教育的効果の確認と、組込み分野に興味を抱く実践技術者の育成にあります。

成果

ETロボコンのモデル部門は、コンセプトシート1枚とモデル図5枚以下からなるモデルを提出します。今回制作したモデルは、コンセプトシート1枚とモデル図5枚の構成にしました。図1のコンセプトシートは、モチーフに大館ならではの秋田犬を用いました。モデル図は、図2のユースケース図、図3のクラス図とシーケンス図を中心に、トレーサビリティを留意しながら制作しました。
ETロボコンの北海道・東北地区大会では、制作したモデルが「ゴールドモデル」を受賞し、モデルの分析・設計技術が高い評価を受けました。また第7回東北ポリテクニックビジョンでは「最優秀賞」を受賞しました。
アンケート結果から参加した学生は、ETロボコンの取り組みが、ソフトウェア開発技術の向上やチーム開発ノウハウの取得に役立ったようです。また組込み系企業へ就職する学生を輩出することもできました。
組込みソフトウェアに関するモデルの制作〜ETソフトウェアデザインロボットコンテストへの取り組み〜(H20)の画像1
図1 制作したコンセプトシート
組込みソフトウェアに関するモデルの制作〜ETソフトウェアデザインロボットコンテストへの取り組み〜(H20)の画像2
図2 制作したモデル図の一部
組込みソフトウェアに関するモデルの制作〜ETソフトウェアデザインロボットコンテストへの取り組み〜(H20)の画像3
図3 制作したモデル図の一部