大学校及び設置科 東海職業能力開発大学校 生産システム技術系共同開発
課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術 切削加工技術,材料特性,アクチュエーター機構設計に関する基礎知識,筺体の剛性確保に関する知識,トルク計算の知識,電子回路設計技術,モーター制御技術,マイコンプログラミング技術ほか(詳細は課題情報シートを参照)
課題に取り組む推奨段階 上記「課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術」の終了後
課題によって養成する知識、技能・技術

課題を通して、機構設計技術、組み立て調整技術、安全性の確保、作業性を考慮した筺体パッケージングや配線処理、モーター制御技術、マイコンプログラミング技術、GUIアプリケーションプログラミング技術、通信プログラミング技術などの実践力を身に付けます。

製作の目的と概要

自動車電装部品を製造している企業からの依頼で、車のエンジン始動用プッシュスタートスイッチ(以下PSS)の耐久試験機を製作しました。これまで単調な押し動作でその耐久性を試験していますが、実用においては、人間の押し動作も様々であり、その動作によって耐久性も変わるのでないかと考えられます。その点は、業界においても耐久試験方法が確立されているわけではありません。そこで、あらかじめ人間の押し動作をティーチ入力し、それを再現する形で耐久試験を行う装置の開発が目的です。

成果

本装置では、人間の動作を再現することに重点をおいて開発を行いました。写真1において赤点線枠が動作測定部で人間の押し動作をティーチ入力します。トルクセンサーを用いて押す力を、レーザー変位計を用いて押す速度を検出します。測定用アプリケーションは、パソコンに入力データを蓄積でき、また押し動作再現データとしてプッシュ機構部に送ることができます。写真1の緑点線枠はプッシュ機構部で、設定された再生回数分押し動作を繰り返す耐久試験装置となります。動作測定部と、プッシュ機構部を組み合わせることでプッシュ機構の再現性を検証することができます。
手操作ティーチ入力マニピュレーターの開発(H20)の画像1