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課題の要約
真空管アンプの製作(H20)
大学校及び設置科
九州職業能力開発大学校 附属川内職業能力開発短期大学校 電子技術科
課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術
電気回路、アナログ電子回路、電子機器組み立て(集中実習)
課題に取り組む推奨段階
電気回路、アナログ電子回路、電子機器組み立て(集中実習)終了後
課題によって養成する知識、技能・技術
課題を通して、アナログ電子回路設計・製作技術の実践力を身に付けます。
課題情報シートをダウンロードする
製作の目的と概要
本総合制作実習では、真空管を用いたアンプを製作しました。真空管アンプは、音楽プレイヤーとスピーカーの間に接続するもので、真空管アンプを接続することで「良い音」で聴くことができるようです。この「良い音」というのは、音を言葉で表現することは難しいのですが、調べてみると、「暖かで豊かな音にする」と真空管アンプの愛用者から言われています。この「暖かで豊かな音」というのは一体どういう音なのか興味を持ち、真空管アンプを製作してみることにしました。本総合制作実習では、作りやすさと部品の入手しやすさを優先させて設計された真空管アンプを製作しました。
成果
製作した真空管アンプの回路について述べます。この回路は、まずスイッチを入れると、電源トランス(PMC-150M)に電圧がかかり各部品に電圧がかかることで、LED、各真空管が点灯します。そして、真空管(5AR4)に流れた交流電流は直流電流に整流され、さらにチョークトランス(PMC-518H)によりリップル(ACをDCに変換したときに残っている交流成分)のない平担な直流電流にし、各真空管、各出力トランス(PMF-10WS)に流します。そして入力を入れるとまず、その信号は真空管(6SJ7)で整流され、真空管(6L6GC)で増幅されます。そしてその信号は、出力トランス(PMF-10WS)を通って出力されます。このとき、内部抵抗(インピーダンス)の高い出力真空管と、インピーダンスの低いスピーカーとのインピーダンス整合(送り出し側回路の出力インピーダンスと、受け側回路の入力インピーダンスを合わせること)を行い、スピーカーが破損することを防ぎます。そして、無事出力された信号はスピーカーを通して、増幅された音楽を流すことができます。
総合制作実習の成果としては、回路図の読み方、部品の調べ方、部品リストの作成方法、部品の発注の方法、集中実習の復習として回路の制作方法(配線引き回し、はんだ付け)、シャーシ加工方法を十分な期間で学習できたことであると思います。
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