大学校及び設置科 中国職業能力開発大学校 電子技術科
課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術 電子回路設計・製作、マイコンプログラミング、電子CAD
課題に取り組む推奨段階 電子回路設計・製作技術、マイコンプログラミング技術、電子CAD技術終了後
課題によって養成する知識、技能・技術

課題を通して、主に電子回路設計・製作技術とマイコンプログラミング技術の実践力を身に付けます。

製作の目的と概要

携帯電話や無線LANをはじめとするマイクロ波通信需要の増大は今に始まったことではありません。これからもWiMAX(R)に代表されるマイクロ波を用いた通信サービスがスタートしつつあり、その利用の拡大はとどまることを知りません。
本課題では、VCO(Voltage-Controlled Oscillator)を用いて、工業用周波数を対象に、発振周波数2.45GHzを中心としたマイクロ波発振器を設計・製作しました。

成果

図1にシステム構成を示します。VCOには、発振周波数を制御するための端子があり、直流電圧を0〜18Vまで変化させることで、発振周波数を2065MHz〜2672 MHzの範囲で可変することができます。ここで、マイコンのアナログ入力範囲は0〜3.3Vで、このアナログ値をマイコン内蔵のA/D変換器でディジタル値に変換し、予め格納している周波数データと照合した後、液晶表示器に周波数を表示します。VCOの制御電圧範囲とマイコンのアナログ入力範囲が異なるため、VCOの前段に増幅回路を置いています。図2はマイクロ波発振器の外観で、図3は液晶表示器が2.45GHzを示しているときのスペクトラムアナライザの画面出力です。
VCOを用いたマイクロ波発振器の製作(H20)の画像1
図1 システム構成図
VCOを用いたマイクロ波発振器の製作(H20)の画像2
図2 マイクロ波発信器の外観
VCOを用いたマイクロ波発振器の製作(H20)の画像3
図3 発信器の周波数スペクトラム