大学校及び設置科 沖縄職業能力開発大学校 生産システム技術系共同開発
課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術 応用課程の生産情報システム技術科では、計測制御システム構築応用実習、デジタルコンテンツ制作技術が前提となります。 また、生産機械システム技術科電子専攻では、電子回路装置設計製作課題実習、制御技術応用実習、機械工作・組立実習が前提となります。
課題に取り組む推奨段階 各科標準課題の終了後、4月の時期から開始できれば最良ですが、バーチャルリアリティの実現にはかなりの制作時間が必要であり、場面によってはシステムの機能を絞るなど、開発作業の調整と学生への配慮をすべきと思います。
課題によって養成する知識、技能・技術

情報系:バーチャルシステムの構築、三次元画像処理技術、立体音響の制作、クラスライブラリの設計 電子系:制御回路設計・製作、モータ制御、位相制御、PIC(R)プログラミング、USB通信技術、機器の設計・組立・調整

製作の目的と概要

近年、メタボリックシンドロームや成人病などの問題を抱える人が増え、その影響もあり自宅等で簡単にできるダイエット器具が増えています。
その中でもエアロバイクは有酸素運動でありながらジョギングなどに比べて膝を壊したりすることが少なく、手軽に運動を始められるため根強い人気があります。しかし、室内での運動は同じ景色ばかりで飽きてしまい、長続きしないという人もいます。
また、現在使用されているエアロバイクのプログラム機能では、段階的に自動で負荷を変更する程度の機能しかありません。
そこで、仮想空間を目の前に映し出し、映像を楽しみながら、勾配に合った負荷で運動できるバーチャルサイクリングシステムの開発を進めました。写真1に開発したシステムの使用風景を示します。

成果

本システムは、楽しみながら健康になれる器具の開発を目的に、主にエアロバイクの計測制御とバーチャルリアリティの実現に分かれて進めました。二科合同での制作活動は、異なった専門性を持つメンバーとの共同開発を経験し、幅広い技術を取得できました。
沖縄県中小企業同友会等の主催した「ITまつり」に出展した際には、一般参加の方々に図1 に示すようなバーチャルリアリティに関して高い評価を頂くことができ、楽しくサイクリングができるというシステムの目的は達成できたと思います。本システムが健康器具開発の一例として、今後も活用されること期待します。
バーチャルサイクリングシステムの開発(H20)の画像1
写真1 使用風景
バーチャルサイクリングシステムの開発(H20)の画像2
図1 仮想空間でのコース