大学校及び設置科 北陸職業能力開発大学校 生産システム技術系共同開発
課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術 機械:機械設計技術、機械加工技術、組立技術、CAD/CAM/CAE応用技術 電子:電気制御回路設計技術、電子回路設計技術、電子CAD/CAM応用技術 情報:生産管理技術、画像処理技術、データベース技術、ネットワーク技術
課題に取り組む推奨段階 機械:機械設計製図及び精密機器製作課題実習・自動化機器製作課題実習終了後 電子:電気装置設計製作課題実習及び電子装置設計製作実習終了後 情報:インタフェース設計製作実習・計測制御システム構築課題実習終了後
課題によって養成する知識、技能・技術

機械は自動化システム設計技術、精密加工技術、自動化機器組立技術等、電子はセンサ技術、アクチュエータ技術、PLC制御技術等、情報は生産管理システム構築技術、ネットワークシステム構築技術等の実践力を身に付けます。

製作の目的と概要

製品の自動組立ライン設計・製作・制御と生産管理システムの構築を行い、受注から組立、検査までの一貫したシステムの開発を目的としました。また、開発の過程において、機械、電子、情報、各科の学生相互が「つくる」技術の高度化を図り、それらの技術の広がりと関連性を認識し、技術の統合化に向けたヒューマン・リソースの向上を図ります。今回ベーゴマ玩具を題材に、少量多種の部品を、ユーザーの希望に合わせて組立て、その性能を評価するシステムとしました。

成果

ユーザーが選定したベーゴマ玩具の部品4個を、部品置き場に無作為に並べ、21種類の部品から画像処理を用いて選別することができます。部品選別は、部品置き場全体を撮影するカメラとロボットアーム先端に取付けた詳細撮影用カメラにより画像処理を行います。 
部品置き場に設置した有機ELバックパネルを用いて、部品の影を2値化し、その面積、周囲長から部品を選別します。さらに詳細撮影用カメラを用いて、部品の角度及び小径部品の色による選別を行います。
また性能評価については、2個のベーゴマを規定の発射方法を用いて発射し、ユーザーが選択した組合せの勝敗結果をデータベースにより管理します。勝敗判定は、対戦中に時間差をおいて2度撮影し、ベーゴマが1個のみ回転していることを判断した後、そのコマの軸色を認識して判定します。
ロボットの可動範囲は、下部に設置した一軸スライダを制御して拡大しています。
ベーゴマ玩具自動組立対戦システムの開発(H21)の画像1
写真1 システムの外観
ベーゴマ玩具自動組立対戦システムの開発(H21)の画像2
図1 自動組立ライン概略図
ベーゴマ玩具自動組立対戦システムの開発(H21)の画像3
写真2 部品選別用カメラ