大学校及び設置科 近畿職業能力開発大学校 生産システム技術系共同開発
課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術 電気・電子:アナログ電子回路、ディジタル電子回路、センサ回路、ディジタル通信、プログラミング等、情報:ネットワークシステム、インタフェース設計、生産管理システム構築、プログラミング等
課題に取り組む推奨段階 電子制御装置設計・製作実習および生産管理・監視制御システム設計製作実習終了後
課題によって養成する知識、技能・技術

課題を通して、センシングシステムの設計・製作、ネットワークシステムおよび生産管理システムの構築に関する実践力(応用力)を身に付けます。

製作の目的と概要

介護福祉施設への入居および在宅介護サービスを利用する高齢者も増加しています。在宅介護サービスでは在宅ヘルパーの不足でヘルパーの一人当たりの負担が大きく、このサービスを受けられない高齢者が増加しています。そこで我々は在宅ヘルパーの負担を軽減するためのシステムの検討を行いました。この目的を達成する為に、以下の3つの機能を有するシステムを構築しました。
(1)高齢者の体調を自動的に測定する。
(2)測定したデータを解析・管理する。
(3)解析したデータが基準値を超えていた場合には、ヘルパーおよび家族に瞬時に連絡できる。

成果

独居高齢者の生体信号を取得し、これらを無線通信でヘルパーや家族に知らせるシステムを開発することを目的として取り組みました。その結果は以下の通りです。
(1)高齢者の脈拍数、呼吸数、心拍数の自動測定が可能となりました。
(2)測定したデータの解析および高齢者に関する管理装置を構築し、約 100 名程度を同時に管理することが可能となりました。
(3)脈拍数、呼吸数、心拍数を定時または通常とは異なる数値を示した場合、緊急呼出しを検知した場合にヘルパーおよび家族が所持する携帯電話へこれらの結果をメールで送信できることが確認できました。
独居高齢者見守りシステムの開発(H21)の画像1
図1 リスト端末の外観
独居高齢者見守りシステムの開発(H21)の画像2
図2 シート端末の外観
独居高齢者見守りシステムの開発(H21)の画像3
図3 管理装置の画面