大学校及び設置科 東北職業能力開発大学校 制御技術科
課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術 力学、安全衛生、設計・製図、測定、機械加工、材料、計測・制御、電気・電子
課題に取り組む推奨段階 材料力学、機械要素設計、シーケンス制御実習および機械加工実習終了後
課題によって養成する知識、技能・技術

課題を通して、主に機械加工技術およびPLC制御技術の実践力を身に付ける

製作の目的と概要

 従来は比較的精度を要求されないボール盤やプレスブレーキなどに代表される工作機械でも、動作における効率の良さが要求されるようになってきました。この傾向は今後も強まってくるものと予想されます。いま、通常の卓上ボール盤について、ケガキ作業を含めても10個程度の穴数ならば、それ程時間はかかりませんが、それ以上の穴数となると作業時間が大幅にかかってしまいます。
 そこで、本課題では、これまでに培ってきた学習内容を総合的に活かせるものとして、直動ユニットを使ったNCボール盤の製作を行うこととしました。
 取り組む学生に対し、この課題製作を通じて工作機械の仕組みを理解させ、精度の確保のための問題点や方策を考えさせ、また、シーケンス制御によるプログラムと効率化についての工夫させることで、総合的な技術習得を目指しました。

成果

 本課題において直動ユニットを利用したNCボール盤の製作に取り組みました。その結果、当初の目的としたXY軸の同時2軸制御や、複数の穴あけ連続加工を可能にしたことにより、穴あけ加工の効率化を達成することができました。また、目標であったアルミニウム合金の加工も可能になるなど、当初の目的であった項目については全て満たすことができ、学生の技術習得も一定のレベルを確保できました。
 そして、安全性の確保の方策、性能の向上、使いやすさの工夫等に対する検討を加え実習を締めくくりました。
直動ユニットを利用したNCボール盤の製作(H18)の画像1
写真 完成したNCボール盤