大学校及び設置科 関東職業能力開発大学校 附属千葉職業能力開発短期大学校 住居環境科
課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術 安全衛生、CAD、CG、インテリア材料、インテリア加工
課題に取り組む推奨段階 インテリア設計実習修了後
課題によって養成する知識、技能・技術

課題を通して、インテリア家具(椅子)の設計から製作ならびに木材加工技術の実践力を身に付けます。

製作の目的と概要

本年度の製作課題では、世界遺産「シュローダー邸」の設計者として有名なオランダの建築家トーマス・リートフェルトの名作家具のうち「レッド&ブルーチェア」(写真1)を取り上げその椅子の製作を通して加工技術の検証を行いました。この椅子の特徴は、曲線が全くない直線的な材料を駆使したデザインに、オランダの画家であるモンドリアンのカラーリングに影響を受け、リートフェルト自らが塗装を施した椅子です。矩形の角材がおりなす黒のライン、小口には黄色、背板は深紅のレッド、座面は青(ブルー)のパネル等、まさしくモンドリアン絵画の立体化です。
部材が直線で構成されているため、高度な加工技術を必要としないので短大における学生向けの教材として適しています。

成果

歴史的な名作家具は、デザインやスタイルの素晴しさに加え、特有の素材、構造、コスト面も駆使し製作されています。椅子製作のプロセスを通して、CAD製図、CG(図1)ならびに手工具、木工機械の取り扱いにいたるまで、基本技術と応用技術の習得が可能と考えます。
リートフェルトの椅子の製作プロセス(H21)の画像1
写真1 レッド&ブルーチェア
リートフェルトの椅子の製作プロセス(H21)の画像2
図1 CG作品