大学校及び設置科 九州職業能力開発大学校 生産システム技術系共同開発
課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術 共通:安全衛生管理、生産管理、品質管理・機械:CAD/CAM、機械設計、精密加工、計測制御、自動化機器・電子:アナログ回路、デジタル回路、センサ応用、電力変換・情報:ネットワークシステム、画像計測、データベース
課題に取り組む推奨段階 課題の前提となる科目の学科及び実技の修了後
課題によって養成する知識、技能・技術

課題を通して専門的知識や技能・技術といったテクニカルスキルの向上を図るとともに、ヒューマンスキルやコンセプチャルスキルの向上を図ります。

製作の目的と概要

近年、地震や台風等による自然災害が世界各地で発生し、多くの被害をもたらしています。災害時には、火災や建物の倒壊、ガス漏れや油漏れによる爆発、有毒ガスの発生による中毒などいろいろな危険な状況が想定されます。このような危険地帯に人間が行く場合、二次災害の危険性を考慮すると被災地の情報を事前に収集することが必要です。
そこで、本開発では被災地に救助車両等がある程度まで接近したのち、被災状況を事前に調査するために、危険区域と想定される周辺100m程度を調査することを目的としました。

成果

本開発で製作したUGV本体を図1に、UGV仕様を表1に示します。
UGVは500×300×350mmの小型四輪車両で、30分程度の連続運転が可能です。本体には通信装置や各種センサを搭載しており、以下の内容が可能です。
 ?手動遠隔操作
 ?カメラによる災害状況の確認
 ?センサによる障害物の確認
 ?音声による呼びかけや会話
 ?センサによる熱の検知
 ?GPSによる現在地確認
手動操作はカメラ画像を見ながら表示用PCのジョイスティックで行います。
現在は半径50m程度の手動遠隔操作が可能となっており、今後は目的地までの自動走行が課題となっています。
無人陸上車両(UGV: Unmanned Ground Vehicle)の開発(H21)の画像1
図1 無人陸上車両(UGV)
無人陸上車両(UGV: Unmanned Ground Vehicle)の開発(H21)の画像2
表1 UGV仕様