大学校及び設置科 中国職業能力開発大学校 メカトロニクス技術科
課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術 安全衛生、設計・製図、測定、機械加工、機械組立て
課題に取り組む推奨段階 機械設計製図、機械加工実習終了後
課題によって養成する知識、技能・技術

課題を通して、主に機械製図、機械加工の実践力を身に付けます。

製作の目的と概要

技能五輪種目「精密機器組立」の課題の2倍スケールを製作することを通して、以下の2点を目標として実施しました。
 ?図から加工、組立まで、ものづくりを一貫して経験する。
 ?様々な高度で高精度な部品加工を講師の指導の下、学生達で製作する。
課題は第45回(平成19年度)技能五輪課題である「ゼネバによる割出し位置決め機構」とし、実際の2倍スケールで製作しました。

成果

製作した技能五輪課題外観を写真1に示します。
まず原図を手書きで写図(図1)をしました。これにより、部品一つ一つの形状を認識しました。次に各部品加工の方法を計画し、必要な治具も設計しました。各部品を汎用旋盤、フライス盤、ワイヤーカットなどを使い製作し、当たりを調整しながら組立てました。また、部品加工と平行して、図面の2次元CAD化を行いました。さらに3次元CADでモデリング(図2)し、ゼネバ機構の動きをPC上でシミュレーションを行い、動画化しました。
手書きやCADでの図面作成、複雑な部品の高精度な加工、組立調整など、ものづくりを一貫して経験させることができました。特に部品加工においては、通常の機械加工実習では計画されていない加工形状・加工方法を実習させることができました。また、各作業手分けをして実施する際、お互いに助け合い、チームワークを学ぶこともできたと思います。
ゼネバによる割出し位置決め機構の製作(H21)の画像1
写真1 製作した技能五輪課題
ゼネバによる割出し位置決め機構の製作(H21)の画像2
図1 手書き写図の一例
ゼネバによる割出し位置決め機構の製作(H21)の画像3
図2 3次元CADによるモデリング