大学校及び設置科 港湾職業能力開発短期大学校 神戸校 港湾流通科
課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術 物流概論、物流管理概論、データ処理実習、データ処理システム実習
課題に取り組む推奨段階 物流概論、データ処理システム実習の終了時
課題によって養成する知識、技能・技術

課題を通して、システム設計能力、データベース構築能力、プログラミング技術、Webアプリ構築能力などを身に付けます。

製作の目的と概要

トラック運送業界はほとんどが中小企業であり、大企業のようにコンピュータを使った物流情報システムの導入がなされてない状況です。中小企業向けの配車管理・荷物受注システムは市販されているのですが、コンピュータのハードも含めて数百万円と高価で、設備投資にかける費用がほとんどない中小企業では購入できず、業務の管理は手書きのノート、またはコンピュータの表計算ソフトを使って配車管理を行ってます。
そこで、中小の物流企業にとって必要とされ、できるだけ安価に導入できるシステムの提供をすることを検討しました。結果、運送会社の配送に特化した運行管理業務とすること、グループ企業の共同運行が可能なようにインターネットを経由した運行データの登録や閲覧等ができること、以上をもとにトラックの運行管理システムの開発に取り組みました。

成果

開発したシステムは、一般的な運送会社を想定して作成したため、基本的な機能のみでかつ汎用性の高い運行管理システムになりました。汎用性の点では、データの収録項目の予備部分があり、その項目を運送会社独自で行っている作業内容に使用すれば、取扱い方法が異なる特殊な貨物の運送を行う運送会社にも利用できます。
このシステムの開発過程において、実際に運送会社と打ち合わせを行い、運送会社からの意見を聞き、その要望をシステムに組み込むことを行いました。このことは、プログラミング作成能力以外に、現状の仕事の分析能力、システム化への要求分析能力、情報収集能力を養成することができたと考えます。
運行管理システムの作成(トラックのスケジュール管理)(H22)の画像1
図1 運行管理システムの表示画面