大学校及び設置科 東北職業能力開発大学校 附属秋田職業能力開発短期大学校 生産技術科
課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術 工業材料?・?、メカニズム、機械要素設計、機械設計製図、CAD実習?・?、機械工作実習
課題に取り組む推奨段階 工業材料?・?、機械要素設計、CAD実習?・?終了後
課題によって養成する知識、技能・技術

3本の円柱を回転させるオリジナル風車の設計を通して、構造や軸受けの配置、歯車の選択など設計の実践力を身につけます。また、機械加工を通して、はめあい公差の加工技能や組立技術を身につけます。

製作の目的と概要

空気の流れの中で円柱が回転している場合、マグナス効果により揚力が発生します。この原理を風車に利用し、3本羽根マイクロマグナス風車を設計製作することにしました。しかし、円柱を回転させるために自己消費電力が必要になることから、そもそも風車として成り立つのかという疑問もあります。
そこで第一段階として、発電を目的とするのではなく、科学に興味を持ってもらうための教育的効果を目的に、卓上サイズの風車を製作することにしました。

成果

独創性を重視し世界に一つしかないオンリーワンのものを目指しました。回転円柱の部品は、軽量かつ真円度が求められるため、市販の陸上競技用バトンを活用することにしました。設計は、なるべくシンプルに、かつ、コストダウンを意識し、既存の容器やギヤボックスなどを部品として活用しました。
部品加工では、軸受けのはめあい加工が沢山あり、公差の精度だしに何度も失敗しながら技能を身に付けていきました。組立て、調整後に試運転したところ、残念ながら共回り現象が発生し、「風がなくても回る風車」になってしまいました。
原因を調べた結果、ベベルギヤを使った駆動系の構造に問題があることが判明し、改善策を検討しましたが時間切れとなりました。次年度の課題にしたいと考えています。
3本羽根マイクロマグナス風車の設計・製作(H22)の画像1
図1 大潟村の道の駅にあるマグナス風車
3本羽根マイクロマグナス風車の設計・製作(H22)の画像2
図2 製作した3本羽根マイクロマグナス風車