大学校及び設置科 東北職業能力開発大学校 附属青森職業能力開発短期大学校 制御技術科
課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術 シーケンス制御、工業力学(?・?)、メカニズム、機械加工実習、機械工作実習、機械設計製図、CAD実習(?・?)
課題に取り組む推奨段階 専門課程2年
課題によって養成する知識、技能・技術

インバータによるモータ制御技術、難削材(SUS304)による細穴加工技術、NCプログラミング

製作の目的と概要

青森県内の企業様より、現在ハサミを用いているビン栽培ナメコの切断作業について自動化してほしいと要望を受けました。そこで、本課題ではビン栽培ナメコ自動収穫装置の切断機構を決定するため、切断機構実験装置の製作及び切断実験による切断面の検証を目的としました。切断機構は、ビン栽培ナメコ自動収穫装置で従来から採用されている回転刃方式、切断加工技術の1つであるが採用実績の無いウォータージェット方式の2式を採用して、比較・検証を行いました。
★技能・技術習得目標:
回転刃方式ではインバータを使用したモータ制御技術、ウォータージェット方式では難削材(SUS304)による細穴加工技術及びNCプログラミングを習得します。

成果

回転刃方式、ウォータージェット方式の各切断機構実験装置で切断したナメコについて、提示されている切断条件に基づき切断面、切断長、切断角度の3項目について比較・検証を行いました。
回転刃方式では、切断面は回転方向に繊維が流れてしまいましたが、切断長をほぼ一定の長さに揃えることができました。また、切断角度は柄の切断角度が安定せず斜め(最大で45度程度)に切断される結果となりました。
ウォータージェット方式では、吐出圧力を約10MPa一定とし、0.4、0.5、0.6mm3種類のノズル径で切断実験を行いましたが、全てのノズル径について切断実験が成功しました。また、吐出圧力一定の条件では、ノズル径が小さいほど切断能力が高く、切断面についても線状痕が抑えられる結果となりました。
★アピールポイント:
青森県内の企業様へ本課題の成果報告を実施したところ、採用実績の無いウォータージェット方式による切断機構を評価して頂きました。そして、ウォータージェット方式については引き続き「ビン栽培ナメコ自動収穫装置における切断機構の改良」として継続する運びとなりました。

※この課題情報シートには、学生が作成した予稿原稿が含まれています。
ビン栽培ナメコ自動収穫装置における切断機構の製作・検証 (H23)の画像1
図1 切断刃方式
ビン栽培ナメコ自動収穫装置における切断機構の製作・検証 (H23)の画像2
図2 ウォータージェット方式
ビン栽培ナメコ自動収穫装置における切断機構の製作・検証 (H23)の画像3
図3 切断面(右上:ハサミ、左:切断刃、右下:ウォータージェット)