大学校及び設置科 東北職業能力開発大学校 生産システム技術系共同開発
課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術 CAD設計応用実習、精密加工応用実習、センサ応用技術、電子回路設計製作実習、通信、リアルタイムシステム等
課題に取り組む推奨段階 応用課程2年
課題によって養成する知識、技能・技術

3次元CAD設計、機械加工、センサ、通信、制御、回路設計技術、各種アルゴリズム設計、製品設計製造情報のドキュメント作成及び管理技術

製作の目的と概要

最近まで、宇宙エレベーターとは空想の産物でしたが、カーボンナノチューブが発見され、さらに、将来的に建設を目指す企業が出てきた事で宇宙エレベーターが現実味を帯びてきました。このような背景から、宇宙エレベーター技術競技会用モデルに準拠した自動昇降機(以降クライマーと呼ぶ)の開発を行うことにしました。
★技能・技術習得目標:
課題を通して、機械学生はロープとローラー間の摩擦力及びモータ容量計算、機構設計・製作手法等、電子学生はセンサ、通信、モータ制御技術、回路設計手法等、情報学生はデータ送受信技術、GUI技術等を習得します。

成果

速度は計画通りに出なかったものの、自立昇降、地面への激突防止センサ、環境データ(温度、湿度、風による振動等)及びクライマーの状態(速度、位置、バッテリー温度等)の送受信、クライマー動作状況の地上PCディスプレイ上での表示等は、企画通りに作動することを確かめました。
★アピールポイント:
クライマーのテザーを2つのローラーで両側から挟み、ローラーの回転力でテザーを押し下げながら登る機構は、通常のエレベーターの方法とは異なるため、一見の価値があります。
宇宙エレベーター技術競技会用モデルの開発(H24)の画像1
図1 製作したクライマー
宇宙エレベーター技術競技会用モデルの開発(H24)の画像2
図2 テザーを挟む機構
宇宙エレベーター技術競技会用モデルの開発(H24)の画像3
図3 自立・手動制御、情報取得の流れ