大学校及び設置科 中国職業能力開発大学校 生産システム技術系共同開発
課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術 機械加工、制御技術、センサ技術、計測技術、電子回路設計技術、プログラミング技術、通信技術
課題に取り組む推奨段階 応用課程2年
課題によって養成する知識、技能・技術

企画開発、設計開発、機械加工、制御・計測、センサ、匡体設計、プログラミング

製作の目的と概要

家畜の体温・脈拍モニタリング技術として、通信機能を有する体温・GPSセンサユニットを製作し、家畜に装着し長期間にわたる体温・現在位置を取得するシステムです。これにより、データを解析して健康管理を行い家畜の分娩等の検知をすることや現在地をリアルタイムに測定できます。センサユニットはメッシュ構造にすれば通信距離が長くとれるZigBee®を使用してデータの送受信を行い、広範囲で家畜のリモート体調管理が可能です。
★技能・技術習得目標:
開発を通して「ものづくり」全般にわたるプロセスの実践、および工程ごとの管理を主体的に行うことで、複合した技能・技術及びその活用能力(応用力、創造的能力、問題解決能力、管理的能力等)を習得することを目的としています。製品設計技術、加工技術、制御技術、センサ活用技術、アプリケーション開発技術、および実施試験に至る一連の工程を管理しながらチームメンバーと共同で作業を進める過程を通して、更なる技術・知識の向上とヒューマン・コンセプチュアルスキルの向上を目標としています。

成果

岡山県津山市にある牧場でフィールド実験を行い、牛2頭にセンサユニットを取り付け、約150mの位置からモニタリングを行いました。最初は通信モジュールが外気等の要因により動作が不安定となってデータ取得にとまどりましたが再設定を行うことでデータを計測することができました。
★アピールポイント:
このシステムは体温データや位置データを蓄積して、ネットワークで監視できるシステムであり、家畜の体調管理に役立てられます。この課題は農林水産省主催のアグリフェアビジネス創出フェア2011でシステムの展示・発表を行ったり、農林水産省技術会議/平成22年度産学連携優良事例把握調査委託事業においても取り上げられています。
家畜のリモート体調管理システムの開発(H24)の画像1
図1 システムの構成
家畜のリモート体調管理システムの開発(H24)の画像2
図2 センサユニットの写真