大学校及び設置科 北海道職業能力開発大学校 生産システム技術系共同開発
課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術 安全衛生のほか、機械系(機械設計・製図、機械加工)、電気・電子系(マイコン利用技術、各種回路設計、センサ回路技術、実装技術)、情報系(Javaプログラミング、組込みPC、制御・計測処理、通信およびネットワーク技術)
課題に取り組む推奨段階 応用課程2年
課題によって養成する知識、技能・技術

各科のテクニカルスキルおよびヒューマンスキル・コンセプチュアルスキル

製作の目的と概要

 近年一段と積雪量の多い北海道においては、除雪作業は大変な作業となっています。また、高齢者や身体の不自由者においては、除雪を必要とする冬季の生活は社会問題となって来ています。このような状況から室内で除雪機(ロボット)を操作して除雪作業行うことを目的とし、開発を行うことにしました。
本システムは、雪をすくって運び、別の場所に捨てる作業行うことができる除雪用ロボットとロボットに搭載されたカメラからの映像を見ながら操作(制御)をする操作部から成り、指令や信号(情報)のやり取りは無線LANで行います。平成24年度から運搬と排出を専門に行う運搬ロボットをシステムに加え、2つのロボットの連携作業により行うようにしました。また、各ロボットの動作に自動化を取り入れ、操作性の向上や作業の効率化を図りました。
★技能・技術習得目標:
 機械分野は、機械設計・製図、3次元モデリング、各種機械加工、組立て・調整等の技術、電子分野はマイコンおよび関係回路、各種電子回路設計、センサと関係回路、回路実装等の技術、情報分野は、組込みPC、各種制御プログラム、通信およびネットワーク等の技術を習得します。また課題を通してロボットと人の生活との関係についても学びます。

成果

 積雪10センチ程度までであれば、各ロボットとも走行および作業が行えることを確認しました。
2つのロボットの連携作業で除雪が行えることを確認しました。
運搬ロボットのGPSを利用した位置認識精度が±1mまで向上しました。

★アピールポイント:
室内から操作して除雪作業をするロボットシステムの実現に向けて、一歩一歩前進しています。

遠隔操作型除雪作業用ロボットシステムの開発(H25)の画像1
図1 システム構成図
遠隔操作型除雪作業用ロボットシステムの開発(H25)の画像2
図2 除雪ロボット
遠隔操作型除雪作業用ロボットシステムの開発(H25)の画像3
図3 運搬ロボット