大学校及び設置科 近畿職業能力開発大学校 電子情報技術科
課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術 組込みソフトウェア基礎実習、組込みプログラミング実習、マイクロコンピュータ工学実習、インターフェース製作実習、電子回路設計製作実習
課題に取り組む推奨段階 専門課程2年
課題によって養成する知識、技能・技術

ラピッドプロトタイピング、Visual C#?プログラミング、PIC®マイコンプログラミング、Zigbee?無線通信技術、基板設計製作技術、Kinect?プログラミング、3Dセンサー活用技術、レーザー加工技術

製作の目的と概要

 Microsoft Kinect?の登場により、従来型のコントローラーを用いずに、操作者のジェスチャー動作で機器を制御するシステムが注目を集めています。Kinect?を利用することにより、コンピュータで人物の認識や、姿勢情報などの取得ができます。リビングにある家電製品をジェスチャーと音声で操作するシステムを製作しました。
★技能・技術習得目標:
 電子情報技術科で学ぶ三分野(電子回路・プログラミング・通信)の技能・技術を総動員して製作を行います。また、近年話題となっている新技術を利用することにより、自ら調べ、応用する姿勢を養います。

成果

 Kinect®を利用することで人物の姿勢情報を取得し、ジェスチャー操作でリビングにあるテレビと照明を操作することができるようになりました。また、窓をモーター制御で開閉することで、ソファに座ったままでリビングの空気の入れ替えができる仕組みを提案しました。テレビの操作に関しては、事前にリモコンの赤外線信号を解析し、コンピュータから同様の赤外線信号を発することで実現しています。リモコンで操作するDVDやエアコンなども同じ方式で制御することができ、リビングに散らばりがちなリモコン類をKinect®でまとめることができます。また、Kinect®は音声認識の機能も有しており、本システムには音声での操作も実装しました。部屋を移動することが困難な方も、その場にいながら家電製品に語りかけることで様々な操作を行うことが可能です。
★アピールポイント:
 ブレインストーミングによりお互いの意見を批判することなく出し合い、学生の自由な発想でユニークなシステムを製作することができました。また、組込みシステムの実装が容易なmbed®を利用したラピッドプロトタイピングにより、2年次前期中に簡易的な試作と検証を行ったのち、後期で最終的な製作作業にとりかかりました。
Kinect?を用いたホームコントローラーの製作(H25)の画像1
図1 システム構成
Kinect?を用いたホームコントローラーの製作(H25)の画像2
図2 操作風景
Kinect?を用いたホームコントローラーの製作(H25)の画像3
図3 Kinect®