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課題の要約
水陸両用自転車の設計・製作(H25)
大学校及び設置科
近畿職業能力開発大学校 附属滋賀職業能力開発短期大学校 生産技術科
課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術
機械製図、CAD実習、メカニズム、工業材料、材料力学、機械加工実習、溶接工学
課題に取り組む推奨段階
専門課程2年
課題によって養成する知識、技能・技術
上記の前提となる項目について、応用的かつ実践的な知識、技能・技術を習得します。
課題情報シートをダウンロードする
製作の目的と概要
「水陸両用自転車の設計・製作」は、当校所在の近江八幡商工会議所より、依頼されました。
琵琶湖に面している近江八幡市は、水郷めぐりが観光として有名です。また、水郷周辺にはよし笛ロードといわれるサイクリングロードも整備されており、水郷めぐりとサイクリングを合わせもつ乗り物すなわち「水陸両用自転車」の開発が期待されています。レンタサイクルで水郷周辺を観光し、その後、浮き子の上に自転車を載せて水上を走って、水郷を楽しんでもらうことから、自転車と浮き子は、脱着方式をとることになりました。
また、地球温暖化防止をテーマに、自転車の活用を促進することで、近江八幡市における環境にやさしいまちづくりの仕組みを構築することを目的に「自転車で走りたくなるまちづくり」プロジェクトが立ち上げられています。
「水陸両用自転車」の製品化を実現するためには、プロトタイプを製作して、プレス発表を行い、「水陸両用自転車」を製品化してもよいという企業を募り、水郷めぐりの観光に使用する計画を立てました。
当校のもつ設計、加工、組立・調整の技術・技能に加え、昨今、注目を浴びているバイオミミクリーなどの生物模倣技術や3Dプリンタなどのファブラボを融合させて新しいものづくりに挑戦することも目標にしました。
以上のことが、当校の総合制作実習課題として開発することになった理由になります。
製作を通して、学生の技能向上は、もちろん、社会へ出る前の実社会との繋がりという意味でも、有意義なものにすることを目標にしています。
★技能・技術習得目標:
・2次元CAD、3次元CADを使用したチーム設計を習得します。
・汎用旋盤、汎用フライス盤、NC旋盤、マシニングセンタ、ワイヤカット放電加工機を使用した、部品加工技術・技能を習得します。
・CAD/CAMを用いた加工時間の短縮やスケジュールを管理することを習得します。
・溶接施工を習得します。
成果
・成果物として「脱着式水陸両用自転車」のプロトタイプを設計・製作できました。(図1を参照して下さい。)
・スクリューは、3Dプリンタを用いたものを取り付けました。(図2を参照して下さい。)
・ギアボックス部には、バイオミミクリーによって作成された人の関節に近い潤滑材を活用したベアリングシステムを取り付けました。(図2を参照して下さい。)
・上記、3点を取り入れたプロトタイプは、西の湖で浮かせ、自転車のペダルを漕いで、進ませることができました。また、自転車のハンドルを切ることで曲がることができました。走行テストの様子は、図3になります。
★アピールポイント:
従来の設計、加工、組立・調整の技術・技能と昨今、注目を浴びているバイオミミクリーなどの生物模倣技術や3Dプリンタなどのファブラボを融合させた新しいものづくりを実現させた「水陸両用自転車」のプロトタイプを製作することができました。製作後は、西の湖で浮かせ、自転車のペダルを漕いで、進ませること、自転車のハンドルを切ることで曲がることができました。設計段階で仕様としていた推進機能、操舵機能を実現することができました。3Dプリンタは、従来は、形状の確認のため、造形することが主たる目的でした。ですから、造形したものがそのまま、製品となることは、ありませんでした。しかし、昨今のハイエンド機種においては、金属粉末で造形したものが、そのまま、製品とすることが実用化されてきています。そのような中、当校の3Dプリンタは、樹脂材料で、本来、デザイン確認用ですが、スクリューの厚み、形状等の創意工夫をすることで、水中で実際に使えるように製作しました。このことは、3Dプリンタの活用方法のモデルケースの一つとすることができるのでは、ないかと考えています。
図1 プロトタイプの水陸両用自転車
図2 3次元プリンタで製作したスクリューとベアリングシステム
図3 走行テストの様子
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