大学校及び設置科 近畿職業能力開発大学校 附属滋賀職業能力開発短期大学校 電子情報技術科
課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術 安全衛生工学、マイクロコンピュータ工学、マイクロコンピュータ工学実習、電子回路基礎実習、電子回路設計際作実習、組込みソフトウェア基礎実習、計測技術、センサ工学、インターフェース技術
課題に取り組む推奨段階 専門課程2年
課題によって養成する知識、技能・技術

組込みマイコン制御技術、電子回路設計技術、電子機器組立て技術、プリント基板設計技術、マイコンプログラミング

製作の目的と概要

 ソーラーカーや電気自動車において様々な部分の電圧、電流、温度などを測定することが必要なため、多数のセンサを使用します。その値を正確に測定しすぐにドライバーにその情報を届けることと、不具合が起こったときのために情報を蓄積する必要があります。センサとデータ記憶装置の配線距離が長いとノイズなどの影響をうけやすくなるとともに、複数のセンサにも電源を供給する必要があります。以上を解決するため供給電源を1つに済ませてできるだけ配線をすっきりさせ、センサ部は、検出する部位の近くに配置して、精度良く測定しI2C通信を用いて、データを記憶するシステムを製作することにしました。また、ドライバー席に置くための7セグの表示装置にI2C通信を用いてデータ転送を行います。
★技能・技術習得目標:
 課題を通して、電子回路、センサ回路、プリント基板設計技術、組込みマイコン制御の開発技術、およびI2C通信技術を習得します。

成果

 複数のセンサをスレーブとして取り付け、多数のセンサの情報を一つのマイコンがマスターとなり命令を出し、情報を収集しSDカードに保存しました。また、測定結果を7セグ表示機の基板に送信し表示するシステムを製作しました。
★アピールポイント:
 I2Cインターフェースおよび電圧リファレンス内蔵高精度18ビットマルチチャンネルのA/Dコンバータを用いることにしました。I2C通信では長距離通信が保証されていないので遠距離通信に対応するためP82B96®というI2C通信用双方向バスバッファを用いることで通信距離を長距離にすることにしました。電話線とモジュラージャックを用いる事で配線をすっきりさせました。
シリアル通信を利用したデータロガーの製作(H25)の画像1
図1 システムの構成ブロック図
シリアル通信を利用したデータロガーの製作(H25)の画像2
図2 製作したデータロガー