大学校及び設置科 四国職業能力開発大学校 附属高知職業能力開発短期大学校 電子情報技術科
課題実習の前提となる科目または知識、技能・技術 情報通信工学・同実習、オブジェクト設計開発技術実習、RFID?システム構築実習、ネットワーク技術、移動体通信技術
課題に取り組む推奨段階 専門課程2年
課題によって養成する知識、技能・技術

サーバ・Webサーバ構築技術、データベース構築・プログラミング技術、無線LAN構築技術、Win32APIの利用、システム構築の全体の流れ及びテスト技法、ドキュメント作成技術

製作の目的と概要

 ソフトウェア開発系への就職を志向する学生に対して、指導員側の目標として、「システム開発の手順を一から学習すると共にものづくりの楽しさ・面白さを体験してもらうこと、利用者の顔が見え現実に使う(使える)システムを作ること」をかがげ、学生自らテーマを選定するよう誘導しました。
 これに対して、平成25年度の当校ポリテクフェスタのイベント受付の混乱状況を見ていた学生から、受付・抽選を簡単に行うと共に抽選結果を遅滞なくかつ漏れなく伝達する仕組みを作れば、学内で喜ばれるのではないか、との意見があり、まさに利用者の顔が見える内容であることからこれを実現するにしました。
 このため、本システムでは、以下の内容を実現することにしました。
・ 事前にデータベースに登録されたイベントの受付開始時刻になると、イベントの受付を開始
・ 来場者が受付端末の受付ボタンを押下すると、受付番号が印刷された受付票が印刷
・ 受付終了時刻になると、受付人数と受講者人数をもとに抽選を実施し、当選者が確定
・ 当選番号が確定すると、各イベント会場に張出すための帳票を自動的に印刷すると共に各イベント会場の中継を行っている大型スクリーン上に抽選結果を表示
なお、イベントの中継システムも今回のシステム構築に併せ、自動的に中継画面の起動/終了を行うよう自動化することにしました。
★技能・技術習得目標:
 課題を通して、システム作りの要件定義->外部設計->内部設計->開発->試験の一連の手続きを理解し、必要なドキュメントの作成、利用者からのヒアリング能力を習得します。また、データベースの設計・取扱い、サーバ構築等の技術を習得します。

成果

 当初目標としていた機能については、若干の未達成はあるもののほぼすべてを実現することができ、関係部門特に担当者からは、“いいものを作ってもらえました”との、言葉をいただきました。次回以降のものづくりフェスタで実用させ、その成果を確認したいと思います。
また、最後に担当者からいただいた感謝の言葉からものづくりの楽しさ、面白さを実感すると共に、作ったものを引き継ぐためのドキュメントの重要性が認識されたものと思います。
★アピールポイント:
 簡単なテーブルの入力だけで、ものづくりフェスタのイベントの受付と中継システムの準備がほぼ完了し、時間を短縮した受付のリハーサルもほぼ一人で短時間にて実施できます。
モノづくりフェスタ受付システムの構築(H26)の画像1
図1 システム構成図
モノづくりフェスタ受付システムの構築(H26)の画像2
図2 イベント中継画面での抽選結果の出力状況