• リレートーク【1】
  • 和歌山県立和歌山高等技術専門校  安達 信広

今回,福岡県立戸畑高等技術専門校の武田昭芳先生から原稿の依頼を受け,文才がないので筆が進まず非常に苦労をしました。

武田先生とは,職業能力開発大学校の短期実践技術研修「カウンセリング基礎演習」でお会いしました。武田先生は,リーダーシップをとるのが上手で,そのうえお話が楽しい方で,魅力いっぱいの人です。

武田先生と知り合うきっかけとなった研修を受けることになったわけは,自分の行動や言動が意図していたものと違うように受け取られることが今までに多くあり,そして生徒への生活指導でも苦労をしていましたので,カウンセリングとはどういうものかと思い受講しました。

「カウンセリング」という研修を受講して一番驚いたことは,他の研修では先生が教壇に立ち,黒板を利用して講義をし,自分たちが聞いている形式が多かったのですが,この研修は,研修に参加している者が自分自身という人間を分析することでした。

カウンセリングは自分自身を分析したところまでしか,相談相手のカウンセリングができないものだそうで,研修の初日から自分の感性を敏感にする練習をはじめ,順を追っていろいろな手法で自己分析をさせられました。「えらいこっちゃ。なんぎな研修に来てもた」と後悔しましたが,「遠路はるばる神奈川県までやってきたのだからしゃあないなあ」と締め,覚悟を決めて研修を受けました。また,研修を受けている者同士が,先生という意識があればうまくいかないので「さん」で呼び合い,自宅や職場との連絡はしてはいけないという,考えようによっては変わった研修でした。

研修室ではお互いに長所や短所を指摘し合ったり,自分自身の長所や短所を言ったり,あるいは潜在意識の中にあるだろうものを探ったりしていきました。

そのような状況であるので,研修を受けている者同士がどんどん知り合いにならざるをえなくなり,研修中も気軽に話ができ,また研修寮に戻っても談話室で楽しく歓談できました。今までに何度か研修を受けた中で,あまり口数の多いほうでない自分にとって,この研修は知り合いを多くつくることのできた貴重な研修でした。

この研修で学んだことをすぐ実践で使えるかどうかはわかりませんが,自分としては知り合いを増やすために,無意識に実践していけたらよいと思っています。そして,カウンセリングの実践方法や応用例の研修があり,受講する機会があれば参加して,生徒への生活指導で発揮できるようになりたいと思っています。

次回,このリレートークをお願いしましたのは,やはり「カウンセリング基礎演習」で知り合いになりました,長野県社会部職業能力開発課の山下泰樹さんです。

山下さんはまだ職業訓練の現場には出ていないのですが,期侍と不安で胸をいっぱいにしながら,現場に出る準備をされています。

山下さんは,会話のペースが自分と非常に合います。なぜかというと,話のリズムが関西弁(言葉は関西弁ではありませんが)のリズムなのです。話をしていてもちゃんとボケとツッコミがあり,思わず「山下さん,落語研究会の出身ですか」と聞いてしまったほどの軽快で聞きやすい口調の方です。

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