• リレートーク【1】
  • 海外職業訓練協会  若松 道博

宮内里友様,断ろうかと思いきやタイミングのよい事務局の方からのリレートーク正式依頼,お陰で文章の苦手な私が重い筆をとっているところです。皮肉を込めて本当にありがとうございました。

前号の中で,一つ気になった文章のくだりがあります。「同年生まれでなぜか気が合い,夜な夜な出かけた大工町(水戸の繁華街)」。振り回されたのは,本当に貴殿だったんでしようか。

宮内氏とは,昭和59年,茨城総訓から現短大の移行時に,私が赴任したときが最初の出会いでした。以来,10年近く過ぎているわけですが,あの当時は…独身貴族(そんなカッコイイものではなかったですが),時にはバーボン飲みながらジャズ音楽と思いきや居酒屋で一杯,ありとあらゆる酒場(?)の雰囲気を楽しみながら,たわいないことで討論したりして過ごしたことが思い出されます。それ相応のお金も飛んでいきましたが…。

また,40年に1回といわれる突然の水害にも遭った仲です。忘れもしません…前夜の台風の中,横殴りの雨にもめげず,やはり大工町にいた2人です。翌日私は帰郷することになっていましたが,早朝2人で短大へ寄ってみると水が側溝から吹き出し水位が上がり始め,何年に1回は水が出るんだと言い合っている中,膝まで水が上がる寸前に脱出した私ですが,電車がマヒし帰郷できませんでした。その後は皆さんもご存じのとおり那珂川氾濫による大規模な水害となった次第です。夜11時頃水位が下がり始めた頃,水の中に取り残されていた貴殿をはじめ多くの職員の方が,自衛隊のボートに乗せられ,安全地帯へ避難してきたとき,何ともいえない気持ちで見つめながら出迎えた自分が目に浮かびます。人の背丈以上の水位が引いた後は,また大変でした。ねじりはちまきに雨靴で施設内を泥だらけになりながら,できるだけ早い復旧のため職員全員のスコップを使う掃除姿が懐かしく,鮮明に残っています。この経験を共に持つ方々から何が懐かしいかと怒られそうですが……。

このような経験を含めて,宮内氏とは多くの共有時間を持つことができ,笑って泣いて,愉快で悲しく,辛く楽しいことを仕事,遊びを通して共に歩んだことが強烈に印象に残っていますし,忘れられません。今後とも仕事,遊びにお互いがんばりましょう。

この誌面では,海外の話も,したかったのですが,思い出話に終始してしまいました。次回をお楽しみということで,次の登場人物を紹介します。その後,私はザンビア(アフリカ)へ赴任。日本からフランスそしてザンビアと向かう途中のことです。結婚したばかりの我々夫婦と大学の先輩某氏夫婦(子供2人)は,フランスまでは何事もなく来たのですが,ドゴール空港で働く人々のストライキと重なり,飛行機が完全にマヒしてしまいました。結果的にはフランスに1週間近く滞在となりましたが,元来まじめな?私たち2家族の慌てぶりは,早くザンビアへ行かねばということと重なり,多くの手荷物を抱えながら,すさまじいものがあったことを記憶しています。その戦友にも近いこの先輩は,現在,雇用促進事業団職業能力開発指導部国際協力課で国際協力業務に邁進されています。行動的で,ちょっとひょうきんで,頼りになる方です。

次のリレートークでは,いろいろな海外経験談が聞けると思います。それでは,「中嶋 隆」先輩! 後はよろしくお願いします。

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