平成7年度海外技術研修員集団研修課程閉講

平成7年5月から同年12月までの8ヵ月間にわたって行われた「海外技術研修員集団研修課程職業訓練指導員コース」が終了し,その閉講式が去る12月21日(木)当大学校内で行われました。

今年度この課程を修了した研修員は,アジア,オセアニア,中近東,アフリカおよび中南米の23ヵ国の46名です。

閉講式には,労働省から川島海外協力課長補佐が出席され,ご祝辞をいただきました。

式終了後,研修員はキャンパス内敷地で記念植樹をすませ,続くパーティーでは長期間に及ぶ研修を終えた喜びにひたっていました。

平成7年度全国総合技能展開催

平成7年度の「全国総合技能展」が平成8年1月24日から26日にかけて,東京北の丸公園内にある科学技術館で開催されました。

当大学校からは,主に次の10作品を出品しましたが,このほかに長期課程2年生が昨年の11月に公共職業能力開発施設を見学した際にまとめた感想文集および4年生の実務実習感想文集,そのほか長期課程部教員による学内外発表論文・講演集等があわせて展示されました。

平成7年度「全国総合技能展」出品作品

1.パワーエレクトロニクス実習用教材(電気工学科)

小型のかご形誘導電動機をべースにして,自作テキストに従い,これの固定子巻線の設計・制作からベクトル制御を行うまでの過程をとおして,電機システム,モータードライブ,半導体電力変換回路および最新制御理論の実用化等,パワーエレクトロニクス全般の知識・技術・技能を習得させるための実習用教材。

2.リアルタイムディジタル信号処理実習装置(情報工学科)

ディジタル・シグナル・プロセッサを用いて,ディジタルフィルタ等を構成して,短時間で信号処理を行う実験システム。

3.フレキシブルフォーミングシステム(生産機械工学科)

専用金型を用いることなく,金属薄板を自由に成形することができる成形システムの原理,方法,装置および成型品のサンプル。

4.ダイヤモンドホイール用立形SFロータリドレッサ(生産機械工学科)

ダイヤモンド・CBNホイールをツルーイングおよびドレッシングするための装置。この装置の開発により,ダイヤモンド・CBNホイールのツーリングとドレッシングが容易に行われるようになり,能力開発の場においてもダイヤモンドホイールとCBNホイールの導入を可能としたもの。

5.人工実感技術VR応用の安全教材モデルシステム(開発研究部)

バーチャルリアリティ技術を応用した安全教材のソフトで,ボール盤作業の訓練の中で不安全作業によるいくつかの危険場面を仮想世界の中で体験することにより,事故の予防と対処法を学習させるもの。

6.研修研究センター各種成果物(開発研究部)

開発研究成果物の提示。

7.補助動力付き車椅子(福祉工学科)

障害により手動車椅子の利用が困難な人や坂やスロープの上り下りのための補助動力付きの車椅子の試作品。市販の電動車椅子に比べ駆動装置の小型化,軽量化を図り,また,使用者の駆動能力を活用することで運動機能の低下を防ぐこともでき,さらに介助用車椅子としても利用可能である。

8.機能的立位移動装置(福祉工学科)

障害者が移動のみならず,立位姿勢や立位で作業を行え,かつ,作業空間が確保できるようにとの観点から開発が進められている車椅子で,「機能的立位移動装置」と名づけたもの。

9.視覚障害者用電子白杖(福祉工学科)

通常の白杖が腰から頭部にかけて前方にある障害物が検知できないのに対し,これらの範囲にある障害物までの距離を赤外線による光三角測量方式で測定,障害物の有無と障害物までの大略の距離を視覚障害者に知らせる電子白杖。

10.高齢者の雇用継続職域拡大のための職業訓練プログラム開発支援システム(福祉工学科)

高年齢者個々人に対して最適な訓練プログラムを提供するためのシステム。高年齢者の職業興味,意欲,学習スタイル等を情報化し,蓄積された経験を生かすことを特徴とするシステム。

平成8年度長期課程一般入学試験実施

能開大の長期課程では,平成7年度から「系-学科」制に基づく新しい訓練体制を採用していますが,そのもとでは2年目となる平成8年度一般入学試験が,去る2月22日(木),大学校神奈川会場を含め全国5ヵ所で実施されました。

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