7月下旬メキシコからの国際電話が入った。相手は,メキシコ職業技術活性化センター勤務の後藤豊氏であった。もう4年間ほど会っていなかったのでお互い近況報告を行った後,「ところでリレートークをご存じですか?」と問われた。技能と技術に掲載されているのは知っていたが遠い世界の話で,自分に降りかかってくるとは考えてもいなかった。「次回お願いします」と言われ,断ろうと思ったが相手はメキシコ,渋々引き受けてしまった。
後藤氏とは,1988年から3年間ポリテクセンター荒尾で一緒に勤務した。現在三井三池炭坑の閉山で特別コースが開設されているが,当時も鉄鋼,造船不況と,炭坑合理化が重なり,九州全体の応援体制を敷いた特別コースの設立があり,一緒に担当した仲である。能開大を卒業してすぐの新人の彼と,私も企業の経験はあったが,事業団に入団して2年目であった私の迷・珍コンビでカリキュラムから運営までやった思い出がある。彼は,新人ながら大変ながんばり屋で,好奇心が強く何でも吸収し消化する大変優秀な人物である。毎日が自転車操業であったが,彼のおかげで無事に特別コースを修了させることができた。
さて,近頃あまりおもしろい話題もないし誌面を埋める内容をどうしようかと考えたが,現在少しばかり凝っているアウト・ドアについて書くことにした。このところ4~5年は,太陽と緑の週に1回,夏休みに2回,秋の連休に1回という具合に,毎年平均4回ほどキャンプに行っている。家族で行ったり,気の合う仲間で行ったり,子どものサッカークラブの親子100人で行ったりと形態はさまざまである。よく行く場所は,阿蘇,九重,日田,英彦山の北部九州の高原と山口の秋吉台周辺が中心である。
アウト・ドアの魅力は,空気のうまさ,神秘的な星空の輝き,夏は,気温の涼しさ,敷地内に自然プールや温泉があるともう超最高。日常の疲れはいっぺんに飛んでいってしまう。森林浴と,時間を気にしないのんびりした一日。今では,私のストレス解消法の1つになっている。
当初は,便利な生活に憤れてしまっているので,子どもが小さい,虫がいや,トイレが汚いという意見がありかなり戸惑いもあって,なかなか踏み切ることができなかった。そこで車を横付けできるオート・キャンプ場で,当時一番設備の整った施設を探して行ったところ,家族みんなが病みつきになってしまった。近年は,どこも設備が整備され,キャンプ用具もNASAで宇宙用に開発された製品が取り入れられアウト・ドア・グッズが進歩し,快適ライフになっている。持ち込みテント,常設テント,ロッジ,ケビン,貸し別荘と宿泊設備もいろいろある。私も一緒に行くメンバーに応じて選択している。
今後は,まだ家族で行っていない海辺と冬場のキャンプに挑戦してみようと考えている。
道具がなくても現地ですべて貸し出ししてくれるので,みなさんも一度行ってみませんか?
「やめられなくなりますよ!」
さて次回は,ポリテクセンター荒尾で,後藤氏とともに特別コースを担当した先輩で,現在ポリテクセンター宮崎に勤務されて,九州地協の財政部長をされている「泣く子も黙る九州の金庫番」川口博隆先生にバトンを渡します。よろしくお願いします。