本校の長期課程には,平成4年度から始まった国費外国人留学生受入れ事業により,40名(表1)の国費外国人留学生が在籍しています。また,本年3月にはその第1期生が無事卒業したところです。これは,インドネシア,マレーシア,フィリピンおよびタイの4ヵ国から毎年一定数を受入れる同事業に基づくものです。
さて,去る10月1日には,その第6期生にあたる8名(表2)が来日しました。この8名が長期課程で実際に勉学に励むのは来年4月からになりますが,それまでの半年間にわたって日本語の研修を受けるため,毎年半年早くこの時期の来日となっています。翌2日には,日本語研修の開講式が行われ,労働省,雇用促進事業団本部からもご臨席をいただき,当留学生に励ましのお言葉をいただきました。そして,現在8名は一生懸命日本語の習得に励んでいます。
本校で行われている専門課程の指導員訓練については,1年訓練および6ヵ月訓練が実施されています。そのうち4月入学の6ヵ月訓練(前期)が修了し,その修了式が9月26日に行われました。
続いて,10月1日には,10月入学の6ヵ月訓練(後期)の入学式が行われました。
例年夏から秋にかけて,本校では,相模原市教育委員会との共催で「市民大学」を開催しています。
このねらいは,市民のみなさんに生涯学習の場として大学校を開放し,その学習意欲に応えるとともに地域社会との連携を図ることにあり,今までにも多数の参加をいただいています。
数えて第14回目となる今年は,8月22日から10月3日にかけて,「からだ・こころ・ことば」をテーマに基礎学科教員が中心となって全7回にわたって開催されました。
平成9年度海外技術研修員集団研修課程として,「職業訓練指導員コース」がすでに開講されていますが,もう1つのコースとして,このたび「ハイテクロボット制御コース」が開講され,その開講式が9月22日に開催されました。
このコースの期間は,平成9年9月22日から平成10年2月13日までで,チリ,中国,インドネシア,メキシコ,セネガルおよびフィリピンからの計6名が研修を受けます。
このコースの目的は,開発途上国においてロボット制御関係の職業訓練業務に携わる上級指導員を対象として,ロボット制御分野における先進技術および関連知識を習得してもらうことにあります。そして,当該研修員の帰国後の指導,訓練の質的な向上を図ることでこの分野の人材養成を図り,ひいては各国の技術水準の向上に協力するものです。
コースの具体内容は,自動化に必要なシステムの構成部品や機器の制御に必要な技術を実験や実習をとおして学習することとなっています。
ご承知のとおり,学位授与機構の創設に伴い,平成3年度以降に本校の長期課程を卒業した者および研究課程を修了した者に対しては,当人の申請に基づき,同機構の審査のうえ「学士」および「修士」の学位が授与されることとなっています。
平成8年度の長期課程卒業者に対しては,申請をした263名全員に「学士」の学位がすでに卒業時に授与されています。
一方,研究課程修了者についても,学位の申請をした28名に対して,学位授与機構による論文審査がこのたび終わり,その結果,申請者全員に「修士」の学位が授与されました。
その学位記の伝達式が9月25日校内で行われ,校長から1人ひとりへ手渡されました。
職業能力開発報文誌第9巻第2号(通巻18号)発行!
雇用促進事業団職員による研修,研究の成果を収録公表し,教育訓練に関する有用な知見等の交流活用を図る刊行物である職業能力開発報文誌第9巻第2号(通巻18号)を9月に発行しました。以下に掲載された論文表題を紹介します。なお,詳しくは広報普及室(Tel 0427-63-9047)までお問い合わせください。
次号は,10月23~24日に開催された第5回職業能力開発研究発表講演会における特別講演およびシンポジウムを特集します。
特別講演では,岩田一明氏(高知工業高等専門学校長・大阪大学名誉教授)により“21世紀のものづくりと新しいパラダイム-技能とメンタルウェアに注目しつつ-”と題した講演が行われました。シンポジウムでは,当校の松原茂夫(生産機械工学科教授)がコーディネータを務め,パネリストには,芝忠氏(かながわ異業種交流センター異業種交流担当参事),東田誠之氏(田中サッシュ工業㈱代表取締役)および安田克彦(当校産業機械工学科教授)を迎え,“異業種交流が生み出す新しい事業展開-成功事例に学ぶ製品・技術開発-”と題して会場の参加者とともに討論しました。どうぞご期待ください。