2023年3号「技能と技術」誌313号
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図3 作成した仕様書(左:システム構成図,右:画面レイアウト)図4 ガントチャート図6 検査データ管理システム ダッシュボード図5 システム構成図また,作業計画の作成ではガントチャートを用いた。作成したガントチャートを図4に示す。チャートの作業項目については学生各自の経験から作業を分解し,作業担当者が割り当てられた。作業予定を緑色の横棒グラフで描き,作成の進捗に合わせて実績のグラフが赤色で塗りつぶされた。実際の実習では,3か月間の中で,仕様書の作成に3週間,プログラム作成に4週間,そして発表準備と報告書作成に2週間を要し開発が行われた。5.1. 検査データ管理システム(2022年度)生産現場では,DXの推進の一環として,生産性の向上に向けた改善活動を実施するために,生産状況を可視化し,担当者が問題点を発見しやすくする。そこで,各ステーションの検査データを収集して,ダッシュボードとして可視化する検査データ管理システムを開発した。システム構成図を図5に示す。システムは検査-21-データを保持するPLCとPCから構成され,PC上ではDBサーバ,Webサーバ,DB通信プログラム,Webアプリケーションが動作する。DBサーバにはMariaDBを,WebサーバにはApacheを,PLCの検査データを収集するDB通信プログラムの作成にはVisual C#とMX Componentを,ダッシュボードを表示するWebアプリケーションの作成と画面デザインにはPHP,HTML,CSS及びJavaScriptを用いた。ダッシュボードを図6に示す。ダッシュボードには,一日の検査数や良品数,各ステーションの良品率グラフなどのKPIが表示される。円グラフの表示にはChart.jsのDoughnut Chartsを用いた。5.2. 稼働状況管理システム(2020年度)生産現場では,生産設備の稼働率を向上させるために,ダウンタイムの削減が課題となっている。そこで,安全扉の開閉状態や非常停止ボタン,ブレーカの負荷電流から,生産設備の稼働状況を監視するために,稼働状況管理システムを開発した。システム構成図を図7に示す。システムはPLC, 電流センサ,Wi-Fiマイコン(ESP32-DevKit,Espressif Systems),PC及び液晶付きWi-Fiマイコン(M5Stack 5.成果物の一例

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