2023年3号「技能と技術」誌313号
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表1 油圧ショベルの台数(全国)-4-主要構成装置一つ一つの構造・機能について説明を加えるとともに,大きなトラブルになる前にあらわれる現象や症状,点検のポイント,点検の方法について重点を置きながら解説しています。また装置の構造を理解しやすくするために,実物の写真や絵などを多く取り入れています。中でも特に力を入れて作成したところは,各装置や油脂類の点検箇所を説明する際に実際の現場で発生したさまざまな故障や異常を写真等により紹介しているところです。図5はオイル切れによる油圧装置の不具合発生状況の写真になります。このような事例を,主要構成装置の全てにおいて,実際に発生した不具合を紹介するとともに,原因と対処方法,点検において見るべきポイントを解説しています。また,「各装置の仕組みや構造」,「点検ポイント」,「点検不備による不具合」の3大要素を意識し教材作成に取り組んでいます。建設機械は,現場の環境や使用状況により同一装置であっても損傷具合や摩耗の状況はさまざまであり,大きく異なります。そのため,より多くの事例を収集することに注力し紹介しています。3-1 学科『油圧ショベル』の点検については3つの章に分けて説明しています。さらに,機械を構成する装置は多岐に渡ることから,機械の構成を以下の4つに分類するとともに,点検箇所をさらに細分化しています。それぞれの点検箇所や点検方法,早期不具合発見のポイントについて説明し,実際,現場で発生している不具合については,事例と写真を交えながら詳しく紹介,解説しています。第1章 エンジン始動前に実施する点検第2章 エンジン始動後に実施する点検第3章 作業終了後に実施する点検(第4章)点検記録簿(第5章)労働災害Ⅰ.エンジン廻りⅡ.作業装置廻り Ⅲ.足廻りⅣ.運転席廻り・学科で使用するテキストの例

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