図3 飛行禁止区域説明画像図4 操作方法説明例全かつ効率的に業務を行うことができるのです。加えて移動時間も大幅に短縮されるため,身体的・精神的な疲労も軽減することができます。電気設備点検業務以外にも,障害のある方がドローンを使用して活躍しています。農薬散布や撮影などで多くの業界でドローンが取り入れられており,障害のある方も積極的に参加しています。今後もドローンの普及・技術進展によりさらに障害のある方の活躍の場が広がることを期待しています。ドローン技術の進展により,さまざまな規制が整備されることとなりました。総重量が100g以上の機体は航空法の規制対象となり,ルールを守って飛行する必要があります。職業訓練を行う上で特に注意しなければいけないルールとして,飛行の空域・場所に関する規制や目視外飛行があげられます。空港周辺や,人口が集中するエリアは飛行に制限があります。また,基本的に飛行中は機体から目を離してはいけません。ドローンを初めて操縦する場合はつい手元のカメラを注視してしまいがちです。作成した教材では,飛行時のルールを画像付きで丁寧に解説しています。(図3)業務でドローンを飛行させるためには必ず把握していなければならない情報を網羅し,飛行時は徹底してルールを順守しています。万が一の事故防止のため,当センターでは締め切った屋内で飛行を行っています。屋外で飛行させる場合には,航空法の対象となりますが,屋内は対象外となります。屋内で飛行することで,初めて操縦する方でもある程度余裕をもって飛行することができます。航空法は定期的に改訂されています。特にドローンは新しい技術のため,毎年のように新しいルールが追加されています。実際に飛行させる際には定期的に実際の航空法を確認し,新しいルールが無いか注意する必要があります。-11-飛行前の座学として,先述の航空法に加え,ドローンの飛行前確認や,センサー,各種機能について学びます。特に飛行前確認は航空法でも義務とされています。実際に飛行させる前にも訓練生自身にドローンの本体やプロペラに破損はないか,バッテリー残量は十分か,その他異常はないかなど,確認を徹底して行わせます。飛行の際はスティックの動き1つ1つを解説していきます。(図4)ラジコン操作やゲームなどになれた訓練生はスムーズに作業できることが大半です。そういった経験の少ない訓練生は,緊張や,墜落の不安が強い方も多いです。丁寧な解説を行うことで少しでも緊張や不安を和らげる必要があります。場合によっては後述するシミュレーターを用い,仮想環境での飛行を最初に行います。3.ドローンを使用した訓練の注意点4.実際の飛行訓練
元のページ ../index.html#13