図2 Webカメラの画像図4 学習モデルを利用した顔検出と個人判別結果図3 取得した学習用顔画像xml”[1]を使用した。抽出した領域をモノクロのJPEGファイル形式で自動的に保存し,次の処理の学習データとして使用する。2.3 取得した学習データの確認本処理では,前の処理で取得した学習データを視覚的に確認するために,画面に一覧で表示する(図3)。これは,受講者に学習モデル作成の処理の流れを意識させることを狙って,入力する学習データとして与える画像を実際に確認してもらった。これにより,事前に準備された学習モデルではなく,新たに学習モデルを作成することを意識できると考えた。2.4 学習モデルの作成本処理では,確認した画像を学習データとして使い,学習モデルを作成する。これにより,コンピューターに所望の顔を学習させる。学習したモデルを具体的なファイルとして出力することにより,ここでも学習モデルの作成工程を意識してもらうようにした。プログラムの実行時間としては,1名のみを学習させる場合では,数秒で作成処理が完了するため,説明をしながら学習モデルの生成は完了する。作成した学習モデルは,次の処理にて個人判別処理で使用する。2.5 学習モデルを使用した個人判別本処理では,リアルタイムに取得したWebカメラの画像に対して,OpenCVカスケード分類器により顔の領域を抽出し,前節で作成した学習モデルを-2-使用することで,学習済みの顔であるかを判別する。プログラムの実行に先立って,受講者に対しては,本処理のプログラム内に,自分のニックネームを入力してもらった。判別した結果として,学習済みの画像(受講者の顔画像)と判定されたら,プログラム中に入力した文字列をリアルタイムに表示するようにした(図4)。OpenCVカスケード分類器を使って顔であると認識した際にのみ,顔を判別するようにプログラミングすることでリアルタイム性に配慮した。一般的に機械学習の学習モデルを作成する際には,学習データの収集とその加工等の前処理と呼ばれる準備作業に,多くの時間や労力が必要となる。しかし,学習の過程を体験して全体像を把握する際には,前処理に時間がとられると,全体像を見失いがちになる。そのため,前処理は比較的簡便な作業にしたいと考え,手間のかかる学習データの顔画像3.学習データの取得について
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